『ITエンジニアのための仕事を速くする9の基礎力と7のエクササイズ』2008/7/24
芦屋広太 (著)
仕事を速くするための仕事術を教えてくれる本です。
タイトルにある「仕事を速くするための9つの基礎力」は次の9つで、主にITエンジニア向けの本ですが、他業種の方にとっても参考になると思います。
基礎力1 論理的思考力
基礎力2 理解力
基礎力3 構造化力
基礎力4 目的達成行動力
基礎力5 説明力
基礎力6 説得力
基礎力7 断る力
基礎力8 意見通し力
基礎力9 文書力
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読んでみたところ、わりと一般的な仕事術だったので、ベテランのITエンジニアの方にとっては参考になることは少ないかもしれませんが、基礎力としてまとめて紹介されているので、新人の方や、新人の方を教育する方にとっては、役に立つのではないかと思います。
個人的に参考になったのは、「基礎力7 断る力」の「「諦めてもらう」のための6の方法」。参考までに以下に紹介します(本には項目だけでなく解説が添えられています)。
1)相手の主張を否定せず、まず肯定し、一緒に問題を解決する雰囲気を醸す
2)相手のニーズ、立場、スタンスを正確に把握する
3)相手に諦めさせる情報を伝える
4)断るための情報は、自分が経験したものを使う
5)説得力を高めるための話法を工夫する
6)相手が納得するまで情報を与える
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円満な関係を保ちつつ「断る」ことは難しいことですが、必要なスキルですよね。
これらの基礎力の説明の後、実践編として7つのエクササイズがあります。そして巻末には、リーダーのための「仕事が速いチーム」の作り方のノウハウ集のようなものがありました。「基本行動」8ルール、「考え方」7ルール、「教える」10ルールなどですが、この「基本行動」8ルールには、「3)人の悩み、困ったことを聞いて助ける、4)人が嫌がることを進んでやる」など、直接は言いにくいような「理想論」的なルールも含まれているので、このような本の形になっていると、これを読ませることで、さりげなく地ならしが出来ていいかもしれないな、と思いました。一度、読んでみてください。