『やる気のスイッチ! (Sanctuary books)』2008/11/21
山崎 拓巳 (著)

やる気をアップさせるメンタルマネジメントを教えてくれる本です。
全体的に「ゆるーい」感じで、やる気をアップさせてくれるための詩のような文章が、あっさり書いてあるので、あっという間に読めてしまいます。
書いてある内容も、同じようなタイトルの自己啓発本に書いてあることとあまり変わらないので、うん、まあ、そういうことだよね、と簡単に読み流してしまいそうです(笑)。
でも、ときどき気になることが書いてあります。例えば私が気になったのは、「02 心のスクリーン」の次の文章。ちょっと長いですが一部を紹介します。
「(前略)あなたが人に何かを伝えるときは、その人に「何を思い描かせるか」が大切だ。(中略)「心のスクリーンに描いたイメージ」は、そのイメージを実現させようと無意識に力をはたらかせ、からだを反応させる。子どもに「転ばないで!」と注意すると、子どもが思い描くイメージは自分が転ぶ姿であり、転ぶ確率が高くなる。転ばせたくなければ、「ちゃんと歩いて」と伝えるのが正解だ。伝達は、言葉の意味だけでは通じない。大事なのは、起きて欲しいことを、相手が思い描けるようにしてあげることだ。」
……これ、本当に大事なことだと思います。「××しないで!」と悪いイメージを描かせるのではなく、「○○して!」と望ましい方のイメージを描かせる方が、相手の無意識レベルまで到達して、結果的に成功により近づけるのではないでしょうか。
この本には、こんな感じの「やる気のスイッチ!」を入れる34の方法が、さらっと書いてあります。たまに行き詰ったときに読み返すと、その時の自分に最も効く「スイッチの入れ方」が目にとまるような気がします。余白も多くて、疲れている時でも読みやすいと思います。行き詰った時には、この本を読んでみると、何かヒントを得られるのではないでしょうか。