『忖度なしの栄養学 科学的根拠に基づいた「ボディメイク×ニュートリション」の新バイブル』2021/9/25
NEXTFIT Kento (著)

 身体を変えるための科学的知識をもりこんだ『忖度なしの栄養学』です。
 正直に言って、一般人向けの「栄養学」の本だと思っていたのですが、ボディビルダーのような筋肉もりもりの身体を作るための栄養学(サプリ)の本でした。副題の「ボディメイク×ニュートリション」の意味がよく分からなかったので、誤解してしまったのです(苦笑)。
「ボディメイク」は身体をボディビルダーのようにするという意味のようで、「ニュートリション」は栄養素。要するに、これは「スポーツニュートリション(スポーツや運動のためにパフォーマンスを向上させたり、身体づくりに貢献したり、コンディションを整えたりする用途として、食事やサプリメントの中で使われる栄養素の総称)」の本だったようです。
 というわけで、プロティンなどを日常的に摂取してもいない、「普通に健康な身体」をめざしたいだけの私にはちょっと過剰スペックの本でしたが、スポーツ栄養学として参考になりました。
 例えば、「健康維持のための一般人の理想PFCバランス」は、実は、一般的な朝食のバランスでいいようで、次の通りだそうです。
・タンパク質:13~20%
・脂質:20~30%
・炭水化物:50~60%
 ……なるほど。確かに、朝食はこんなバランスになっています。ちなみに「ケトジェニックダイエット(糖質制限)PFCバランス」だと、「タンパク質:30%」、「脂質:60~70%」、「炭水化物:10%」になるのだとか。全然違うんですね……。
 そして健康的にダイエット(ボディメイク)するためには、「3~5時間の間隔で食事をとるのが理想」、「最低でも7時間の睡眠」だそうで、一般人の健康生活と同じなんですね。
 さらに運動のパフォーマンスをあげるために役に立つサプリなどは、次のものが紹介されていました。
・カフェイン(強心作用、筋力維持、覚醒レベル向上&維持、体脂肪減少)
・クレアチン(挙上重量向上、回復力促進、筋肥大スピードアップ、筋肉痛改善)
・電解質(ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンなど。筋肉収縮に役立つ。)
 ……カフェインって、運動のパフォーマンスを上げるのにも役立つんですか……。
 また、「トレーニング前に摂取する栄養素(プレワークアウト)」としては、一酸化炭素(NO)、BCAA(ロイシン、イソロイシン、バリンの3つのアミノ酸の総称)、カフェインなどが、「トレーニングのインターバル中にとるべきもの(イントラワークアウト)」としては、糖質、BCAA、電解質などが、そして「トレーニング後に摂取するサプリメント(ポストワークアウト)」としては、糖質、プロテイン、アミノ酸が推奨されていました(理由も説明されています)。
 そして「筋肥大効率を上げるタンパク質の摂り方の6つのテクニック」は次のようなもの。
1)糖質を一緒に摂取し、インスリンを有効活用する
2)一度の摂取量に注意する(20グラムぐらいでピークに)
3)摂取のタイミング(起床直後が重要。20~40グラムのタンパク質を)
4)タンパク質の種類を選択する(トレーニング中はプロテインよりアミノ酸を)
5)食物繊維を事前に摂っておく
6)補要素を一緒に摂る(ビタミンB6など)
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 ここでは、運動好きの一般人にも参考になる情報を中心に、ごく一部を抜粋紹介させていただきましたが、サプリなどのニュートリションに関する情報は、この他にもたくさんあり、詳しく紹介されています。トレーニングによる筋肥大(鍛えた体作り)をめざす方には、とても参考になる情報満載だと思いますので、ぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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