『リース折り紙12か月 パーツを組み合わせて作る楽しい輪飾り』2017/11/15
永田紀子 (著)
四季折々の花や風物などをテーマに作られた美しいリース作品32点と多数のバリエーションを、折り図とともに紹介してくれる12か月の暮らしを彩る「1冊まるごとリース折り紙の本」です。折ることのできるリースは、次の通りです。
1月 祈りと喜び、松、梅
2月 ハート、シンプルハート、椿
3月 雛ロンド、雛飾り、桜の花びら
4月 花飾り、千代結びチューリップ
5月 かぶと、藤
6月 バラ1、バラ2、賑わいぞろい
7月 あじさい、流れ星
8月 金魚、ヨット
9月 お月見、うさぎのロンド
10月 実りの秋、きのこ
11月 落ち葉、もみじ
12月 クリスマス1、クリスマス2
いろいろなリース:リボン、チューリップ、ママを追って(かるがもの親子)、くまさん、TRUE HEART
リースは、画鋲やマグネット1個で飾ることが出来るので、作品を飾る方法や場所にもあまり困りませんし、丸い輪に飾りをつけるだけなので、バリエーションもつけやすいという意味で、手作りにすごく向いていると思います。この本は、そんなリースばかりを教えてくれる素敵な本です。
驚くのは、リースの「輪」の部分も付属の飾りも、ほとんど糊を使わずに組み上げてあること! 折り紙ならではの創意工夫が詰め込まれています。
表紙の写真は、花飾り、藤、落ち葉の作品で、どれもすごく素敵。なかでも花飾りは、いろんな色で作ると、どの季節でも楽しめそう。さっそく作ってみようと思いましたが……実際に作ってみると……意外に難しいものでした……。
この作品集は、初めの1月、2月の作品が、見栄えがするのに意外と簡単なので、最初は とにかく「祈りと喜び」、「シンプルハート」を作ってみましょう。「祈りと喜び」は簡単なのにちょっと複雑そうに見える「輪」を作って、飾りに「伝承の鶴」をつけるだけだし、この「輪」を覚えておけば、伝承の兜や船などのアイテムを、接着剤で貼り付けることで、他の季節にも応用がきくと思います。「松」も「梅」もそれほど難しくはありませんでした。
そしてなんといっても感動的だったのは、「シンプルハート」。見た目はかなり難しそうに見えるのに、なんとたった2工程(2回直線折りするだけ)で作った部品を、8個集めて組み立てるだけで、素敵なハートのリースが出来あがってしまうのです☆ 見栄えがいい作品を作るためには、両面が違う色の紙を使う必要がありますが、工程がシンプルなので、二枚の折り紙を貼り合わせたものを使っても作ることが出来ると思います。これ一つを覚えておくだけでも、いろんな場面で使えそう☆
個人的にいちばん気に入ったのは、「もみじ」。「伝承の鶴」を作るような方法で作ったパーツを組み立てるので、意外に簡単に出来るのに、表紙の「落ち葉」以上に見栄えがする作品になります(個人の感想です(笑))。これも色を変えれば、他の季節でも使えそう。
そして立体的で豪華なバラのリース。一つ一つのパーツだけでも「バラの花」として綺麗ですが、ここでは、それをつないでリースにするのです。これも覚えておくと、いろんなシーンで使えそう(もちろん単品の「バラ(三角ローズ)」の作り方もあります。これもリース飾り用のアイテムとして、貼りつけて使うことが出来そうです)。
ただ……このバラの作り方は2種類あるのですが、見た目はほぼ同じなのに、「バラ1」の方は、つなぎ目部分の折り方が難しくて(分かりにくくて)、結局断念してしまいました。でも「バラ2」の方は、つなぎ目部分が簡単になっているので、すぐに完成させられました。見た目は「バラ2」の方が、むしろ豪華に見えるのですが(笑)。
難易度がいろいろなので、全部は組み立てられませんでしたが、楽しく作ることが出来る作品がたくさんある『リース折り紙』の本でした。
たくさんのパーツを組み合わせて一つの作品にしていくので、介護施設や幼稚園、学校などで作るのにも向いていると思います。行事を盛り上げるための季節感のある飾りとしても活用できそう。一冊あると、すごく使える『リース折り紙12か月』。ぜひ作ってみてください。お勧めです☆
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