『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』2021/9/1
中野 信子 (著)
東大、フランス国立研究所、MENSAなどで世界のさまざまな「頭のいい人」を見てきた脳科学者の中野さんが、「世界で通用する、本当に賢い人達」が実践している、脳を活用してパフォーマンスを最大限発揮する31の方法を教えてくれる本で、その一部を紹介すると、以下のような感じです。(なお本書は、2012年8月に弊社より刊行された『世界で活躍する脳科学者が教える! 世界で通用する人がいつもやっていること』を改題し、一部加筆・修正したものだそうです。)
〇第1章 世界の「頭のいい人」はどんな人か?
…空気は読まない
…決まった儀式を行う
…嫌いな仕事は他人に振る など
〇第2章 世界の「頭のいい人」が心がけていること
…敵を味方に変えていく
…適度なストレスを与える
…本から何でも吸収する など
〇第3章 世界の「頭のいい人」のスケジュールの立て方
…やらないことリストを作る
…自己診断書を作る など
〇第4章 世界の「頭のいい人」の自己分析と自己改良
…流れ星に願いごとが必ずできる
…飽きっぽいことを知っている
…強気のふりをする など
〇第5章 世界の「頭のいい人」に近づくために
…集中力を身につけない
…脳内に検索タグをつける
…感情をふるわせて覚える など
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「プロローグ」には、次のように書いてありました。
「(前略)逆境も自分の味方にして、したたかに生き抜いていくのが、「世界で通用する、本当に賢い人の要件」だということ。」
……「頭がいい」というのは、知識が豊富なだけではないんですね。
本書で紹介される「世界の「頭のいい人」」がやっていることは、意外にも私もすでに実行中のことが多くて、割と普通の人もやっているんじゃないかなーと思ってしまいましたが……参考になったことを紹介すると次のような感じです。
「第1章 世界の「頭のいい人」はどんな人か?」から……
・「ニコニコしながら主張する」
(「相手を言い負かしたそのときだけは、優越感に浸れます。でも、その相手と持続的に良い関係を築いていくことは難しくなってしまうのです。」)
・「自分の得と相手の得を考える」
(自分が得をしようと思ってやったことが、誰かの役に立つことにもなっている)
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そして本書で一番参考になったのは、「第2章 世界の「頭のいい人」が心がけていること」の「敵を味方に変えていく」。これは「面倒な相手ごとに対応を変えていく」というもので……
・ルールを守ってくれない相手には、人格ではなく行動を否定する
・意見を聞いてくれない相手には、相手の意見をまずは受け入れ、時間をおいて再度交渉する
・サボり癖のある相手には、その人を監査役に抜擢する
・攻撃や嫌がらせをしてくる相手には、その人に直接、その嫌がらせの内容についてアドバイスを求める
……というもの! 最初の二つは私もやっていましたが、後の二つが驚きでした。
監督役に抜擢されると、「指導者役をこなしていくモチベーションが高くなるので、自分自身はサボることがなくなっていきます。」なのだとか。
そして嫌がらせの場合は、「あなたに対して一度アドバイスをしてしまうと、「自分が授けた知恵を正解にしたい」という心理が働きますから、自然とあなたに対して嫌がらせをするモチベーションが下がっていくのです。」だそうです。
……これは使ってみたいテクニックですね!
そしてちょっと意外なものとしては……
「第3章 世界の「頭のいい人」のスケジュールの立て方」の「やらないことリストを作る」。これは時間の無駄では? と感じなくもなかったのですが、「制限時間を設けて、やるべきことだけをやる」ために作るのだとか。
もう一つ意外なものは……
「第5章 世界の「頭のいい人」に近づくために」の「集中力を身につけない」。これは、「集中しなきゃ」ではなく、集中できる状態を作る、ということだそうです。
『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』……参考になるとともに、世界の「頭のいい人」も意外に普通のことをやっているんだなーと安心もできてしまった本でした(笑)。「食べ物で脳をチューニング」では、オメガ3脂肪酸やクルクミン、フラボノイドなどの脳に影響を与える食べ物も教えてもらえます。みなさんも、ぜひ読んでみてください☆
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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