『心躍る 博物館 (旅コンテンツ完全セレクション)』2023/4/13
TAC出版編集部 (著)

 全国約340の博物館を、「考古・民族」「科学・天文・宇宙」「自然」「工芸」「歴史・文化・暮らし」「信仰・祭り」「交通・インフラ」「植物・生物・動物」「メディア・娯楽・スポーツ」「食・飲料」「地域」の11テーマに分けて紹介してくれるガイドブックです。
 冒頭の特集は、国宝や重要文化財を多数収蔵する「東京国立博物館」、「京都国立博物館」、「奈良国立博物館」の3大国立博物館。とにかく数多くの素晴らしいコレクションに、見に行くたびに圧倒されます。その中でも至宝感が漂う作品が、多数、フルカラー写真で掲載されているだけでなく、各館の収蔵物なども紹介されていて、見学したときのことをリアルに思い出せました。例えば東京国立博物館には、本館、平成館、東洋館、表慶館、法隆寺宝物館、黒田記念館などがあり、一日では回り切れないほど充実した博物館なんですよね……。さらにこの3大博物館のミュージアムグッズの紹介ページまでありました(欲しくなるようなものが、いっぱい)。
 そして参考になったのが、次の「7大企業博物館」。INAXライブミュージアム、セイコーミュージアム銀座、ミキモト真珠島、トヨタ産業技術記念館、ノリタケの森ミュージアム、資生堂企業資料館、ニッカウィスキー余市醸造所の7つですが、行ったことのない博物館もあり興味津々。展示されているものの写真もたくさん掲載されていて、遠隔地で行く機会がなさそうな場所でも、ちょっぴり行った気分になれそうなほどでした(笑)。
 その他にも「発掘時そのままの弥生時代の集団(レプリカ)」を見ることができる「土井が浜遺跡・人類学ミュージアム(山口県下関市)」とか、興味深い博物館を多数知ることができました。
「フォッサマグナミュージアム(新潟県糸魚川市)」はかつて訪れた時とは、かなり違った印象を受けましたが……2015年にリニューアルオープンしたんですね。
 また「食・飲料」や「エンタメ」でも、「月桂冠大倉記念館」、「カップヌードルミュージアム」など、行ったことのない博物館がたくさん紹介されていて、これも機会があったら行ってみたいと思いました。各博物館の住所や開館時間など、アクセス情報も掲載されています。
 とにかく全ページがフルカラーで、作品の写真も多数紹介されているので、行ったことのない博物館の収蔵品を見ることができるし、行ったことのある博物館のことも、そういえばこんな感じだったっけ……と懐かしく思い出すことができる素晴らしい本でした。
 ただ……残念なことに、ぜひ行きたいと思っていた「福井恐竜博物館」はなぜか掲載されていません。あまりにも人気がありすぎて、なかなか行きにくいところだけに……せめて写真だけでも見たかったのですが……。
 それでも、面白そうな博物館を他にたくさん見つけることができたので、とても参考になりました。
 国内の代表的な博物館だけでなく、無料で楽しめる大学ミュージアム、伊賀流忍者博物館、海洋堂フィギュアミュージアムなどユニークな博物館も、多数のカラー写真で紹介してくれる本です。博物館好きの方はもちろん、旅行好きの方も、ぜひ読んで(眺めて)みてください。お勧めです☆
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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