『あの人が選んだ絵本ガイド100』2023/3/3
momo編集部 (編集)
名物の絵本屋さん、本屋さん、家庭文庫さんなど10人に、あるテーマで絵本を選んでもらった絵本ガイド(フルカラー)です。
テーマ別に10冊ずつ選ばれているので100冊になりますが、momo編集部も同じテーマで1冊ずつ選んでいるので、110冊、さらに選んでくれた10人が、テーマとは別に自分の好きな本も教えてくれるので、全部で120冊もの絵本が紹介されています。(ただし一部重複しているので、実質的には110冊程度かもしれませんが……)私が読んだことのある本も選ばれていて、とても良い本ばかりのように感じました。
その10テーマは次の通りで、その中から私も読みたくなった本を1冊ずつ紹介します(紹介文は本書からの抜粋です)。
1)買い物の絵本10
・『にぐるまひいて』ほるぷ出版
家族全員が作った1年分の生産物を荷車に積んで、父さんは町の市場にでかける。売った品物の代金で必需品を買い、また新しい1年のサイクルがはじまる……。そんな自然のサイクルの中での生活が静かに語られる絵本。
2)記憶に残す絵本10
・『12種類の氷』ほるぷ出版
季節の移り変わりとともに12種類の氷が楽しませてくれる。美しく繊細なイラストで描く、冬を楽しむ小さなお話。
3)植物の絵本10
・『おおきな木』あすなろ書房
絵も文もとてもシンプルな表現ながら、文学的にも哲学的にも深い意味を感じる作品。ずっと傍にあったりんごの木と、少年が歳をとって変化していくさまがしみじみ心に残る。
4)アートの絵本10
・『アライバル』河出書房新社
世界各国29の賞を受賞、世界中に衝撃を与えたグラフィックノベル。漫画でもコミックでもない、素晴らしいセンス・オブ・ワンダーに満ちた「文字のない本」。
5)音楽を感じる絵本10
・『ピアノはっぴょうかい』ブロンズ新社
コンサートに出たことのある人なら、きっと共感できる胸の高鳴り。
6)科学の絵本10
・『ながいながい骨の旅』講談社
あらゆる生き物がつながりあっている、ということを感じる絵本。「骨」を通じて、命の大切さや、生命の不思議を感じる。
7)自然の扉を開く絵本10
・『田んぼの一年』小学館
日本の田んぼを1年間定点観測したパノラマ絵本と、欄外に田んぼの生物たちがテーマ別に登場する生物図鑑、お米のでき方や昔ながらの田んぼの仕事なども。
8)ものづくりの絵本10
・『都市 ローマ人はどのように都市をつくったか』岩波書店
古代ローマ帝国が、ヨーロッパ各地に築いた都市。それは、緻密な計画と堅固な土木技術の結晶。
9)動物の絵本10
・『ライフタイム いきものたちの一生と数字』ポプラ社
ライフタイムとは生き物の一生に隠れた数字のこと。イラストがまたその数とリンクしているのもスゴイ。
10)遊びのある絵本10
・『物語の迷路』PHP研究所
アンデルセンから宮沢賢治の世界までをテーマにした迷路シリーズ。探し絵や迷路、隠し絵など様々な遊び要素が散りばめられている。
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とても面白そうな本ばかりです。『12種類の氷』や『アライバル』、『都市 ローマ人はどのように都市をつくったか』、『ライフタイム いきものたちの一生と数字』などは、イラスト(絵)もとても素敵で、眺めるだけで癒されそう……。
小さなお子さんを持つご家族の方や、絵本の読み聞かせボランティアをしている方、保育士さんなど、絵本選びに迷った時には、ぜひ参考にしてみて下さい。
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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