『和書:ルー、山へ行く』2021/10/25
アヌック・ボワロベールとルイ・リゴー (著), うちだ さやこ (翻訳)

 ベストセラーとなったしかけ絵本『ナマケモノのいる森で』、『オセアノ号、海へ! 』のフランス人作家デュオによる「山」がテーマの待望の新作。今回は主人公・ルーが、オオカミへ会うために山登りへ向かうストーリーで、前2作と同じように、しかけ絵本としては珍しい縦長の本です。しかけ絵本というのは、普通は子ども向けなのですが、このシリーズは、むしろ大人向けだと思います。
 大人っぽいパステルカラーで描かれた美しい山の景色が、奥行きのある立体的なしかけで見開きページいっぱいに広がってきて、雄大な風景を楽しめ、眺めていると、だんだん癒されていくような気がします。
 緑豊かな山、夜の山、雪山……山にはいろんな表情があります。
 さあ、ルーと一緒に、オオカミ探しの旅に出ましょう!
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・1~2ページ目:部屋で登山計画を練るルー。壁の丸窓から山が見えます。(穴あきのしかけ)
・3~4ページ目:登山へ出発するルー。遠くに山が見える山麓の草原の風景。遠近法のように重なりあう山や草原(大きな飛び出すしかけ)。穴あきしかけで、赤いパラグライダーも見えます(さっきの部屋のポスターにそっくり(笑))
・5~6ページ目:山の中腹の湖風景。遠近法のように重なり合う草原や湖、山の風景。岩山のてっぺんに野生のヤギやカモシカもいます(大きな飛び出すしかけ)。
・7~8ページ目:フクロウもいる夜の雪山の風景。遠近法のように黒い山の影が暗い空の下に重なりあうように広がっています。月の輝きと焚火の明かりが小さな赤いテントを照らしています(大きな飛び出すしかけ)。
・9~10ページ目:雪が降り始めた雪山の風景。遠近法のように重なる雪山の上で、遠くの山が危険なほど尖っているのが見えます(大きな飛び出すしかけ)。
・11~12ページ目:夕日に赤く照らされる谷間の風景。近くの茂みや遠くの山並みが遠近法のように重なっています。茂みの陰に、見つけたかったオオカミが!(大きな飛び出すしかけ+穴あきしかけ)
・13~14ページ目:山小屋に戻ってきたルー。丸窓から見える山がピンク色に染まり、ルーはお茶であたたまりながら、さっきのオオカミのことを思い出しています。(穴あきしかけ)
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