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大図鑑シリーズ 脳大図鑑(河西春郎)
大図鑑シリーズ 脳大図鑑(河西春郎)
投稿日 : 2022年12月13日 | カテゴリー :
お気に入り紹介
,
脳・心理・人工知能
『大図鑑シリーズ 脳大図鑑 (Newton大図鑑シリーズ)』2022/8/22
河西春郎 (監修), 坂上雅道 (監修), 柳沢正史 (監修)
脳のつくりや基本的な働き、記憶のしくみ、睡眠(脳の休息)、脳の病気、意思決定の方法・癖など、脳に関する話題を総合的に紹介してくれる『脳大図鑑 (Newton大図鑑シリーズ)』。科学雑誌ニュートンらしい美しいイラスト、簡潔で分かりやすい解説文で、脳について楽しく学ぶことができる脳の図鑑で、内容は次の通りです(この他にコラムもあります)。
Part1 脳とからだ
(脳とは何か/脳の構造/ニューロン/ブロードマンの地図/運動/言語/感覚情報と脳/視覚/聴覚/嗅覚/味覚/皮膚感覚/ペンフィールド)
Part2 記憶・思考
(脳の発達/神経回路/情報処理/ワーキングメモリ/記憶/目撃証言/記憶のエラー/記憶と忘却/棋士の思考/サヴァン/アインシュタインの脳/天才の正体)
Part3 睡眠
(眠気・睡眠/睡眠周期/ノンレム睡眠/レム睡眠/夢とひらめき/金縛り/あくび/ブルーライト/カフェイン/ナルコレプシー/睡眠薬)
Part4 脳のはたらき・病気
(男脳・女脳/右脳型・左脳型/共感力/攻撃性/音痴/乗り物酔い/空腹と満腹/自律神経/疲労/脳卒中/脳卒中の治療/アルツハイマー病/アルツハイマー病の治療/うつ病/うつ病の治療/依存症/依存症の治療)
Part5 脳と心の関係
(匿名性と行動/意思決定/自覚できない脳活動/モチベーション/損得勘定/錯視/動く錯視/AI/未来の脳科学)
科学雑誌ニュートンらしさ全開の美しくて大きなイラスト、しかも短くて分かりやすい解説文なので、かなり難しい内容も含まれているのですが、楽しくどんどん読めます。
例えば、「記憶の正体は脳のネットワーク」という記事では、次のような記述がとても勉強になりました。
「(前略)学習や新しい物事の体験などにより脳が刺激を受けると、学習や体験にかかわるニューロンでは、シナプスの受信側にある「スパイン」という構造が大きくなる。これによりシナプスの信号伝達効率が上がり、特定のニューロンどうしのつながりが強化されたり、新たなつながりができたりする。この、つながりそのものが「記憶」になる。」
「ニューロンの樹状突起には、スパインが無数に存在する。学習などにより脳がくりかえし刺激を受けると、スパインの構造を内側から支える「アクチン繊維」が成長し、スパインがふくらんでいく。数百種類のタンパク質がスパインに集まり、厚みのある構造(シナプス後肥厚)がつくられる。このとき、シナプスの受容体の数がふえて、より多くの電気信号が流れるようになる。この状態は「長期増強(LTP)」とよばれ、数時間程度維持される。LTPにより、特定のニューロンのつながりが強化されたり、新たにつながりができたりする。このつながりそのものが「記憶」となる。」
……ここではラットの海馬のニューロンが変化していく顕微鏡画像も見ることができて、学習や記憶で脳が変化するって、実際にこんな風に行われているんだーとすごく興味津々でした。
それにしても……こういうふうに体験や記憶が脳に刻み込まれていくだけでなく、この記憶を元にして謎を解明していったり、新しい作品を作り上げたり……脳って、本当に不思議ですね!
また「Part3 睡眠」では、睡眠について、いろいろなことを知ることができました。例えば「覚醒と睡眠はシーソーのように切り替わる」では……
「(前略)脳内の各細胞でつくられる「アデノシン」という神経伝達物質は、シーソーを睡眠側へと傾ける(睡眠中枢を優勢にする)はたらきがある。一方で、視床下部でつくられる「オレキシン」という神経伝達物質は、シーソーを覚醒側へと傾ける(覚醒中枢を優勢にする)ことがわかっている。」
……睡眠は、「体内時計」「睡眠圧」の二つで制御されていて、これらも体内で起こる化学反応(脳から出る覚醒信号や、タンパク質群、ホルモン)で実現されているようです。
この他にも「天才と一般人は、脳に差がある?」とか「脳をだます錯視」とか、興味深い記事が満載☆
「脳」について総合的に学べる、とても楽しい『脳大図鑑 (Newton大図鑑シリーズ)』です(大型でちょっと重い本です)。専門家向けというよりは、一般の人向けの入門書という内容なので、とても分かりやすいと思います。「脳」に興味のある方は、ぜひ読んで(眺めて)みてください。
* * *
なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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