『「目」のトリセツ』2022/4/18
杉田美由紀 (監修)
目が乾く、かゆい、かすむ、充血が……目の不調を感じたらまず読む本。家でできるセルフケアも教えてくれる、目を一生大切にしたい人のための『「目」のトリセツ』です。
「第1章 目の症状からわかること」の冒頭には、次のように書いてありました。
「突然、目の痛みや頭痛などの激しい症状が出たり、今までなかった強いかすみやぼやけ、視野の異常が急に起こったときには、ただちに眼科を受診してださい。」
……確かに。この本では「家でできるセルフケア」もたくさん教えてもらえますが、不安な時には、眼科を受診することが大事だと思います。
「第1章 目の症状からわかること」には、前眼部の症状(まぶたの腫れ、目の異物感、充血、かゆみ、乾く、涙が出る、めやに)、後眼部の症状(目の疲れ、かすむ、まぶしい、視野が欠ける、虫が飛ぶ、目の奥が痛い、ゆがむ、暗い場所で見えにくい、ものが二重に見える)という症状別に、「考えられる原因・病気」「家でできるセルフケア」「受診の目安」が整理されています。
例えば「まぶたの腫れ、痛み」の場合、その原因は、マイボーム腺のつまりや、アレルギー性結膜炎、内科疾患だそうです。そして「ものもらいの予防のセルフケア」としては、ホットタオルで温める、まつげのつけ根をアイマッサージするなどの方法が、イラストとともに解説されていました。
さらに「第2章 目の構造と仕組み」、「第3章 眼科で行われる検査」、「第4章 目のトラブルと病気解説」などの解説があります。
ちなみに「眼科で検査を受ける時に気をつけたいこと」は次の通りです(本書の中では、もっと詳しい説明があります)。
1)車や自転車の運転は避ける(散瞳薬を点眼する場合があり、点眼後4~5時間は光をまぶしく感じてしまうから)
2)アイメイクはなるべく避ける
3)姿勢がつらいときには無理はしない(医師や検査員に声をかける)
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個人的に一番参考になったのは、「第5章 ふだんから目のセルフケアを」。
目の健康を整えるには、もちろん身体の健康も大切なようで、やっぱり「運動」「睡眠」そして「食事」という一般的な健康法も実践するべきなようです。生活習慣病(高血圧、動脈硬化、肥満、糖尿病など)の改善で、目の病気を防ぐことができるのだとか。
また「食事」としては、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、βカロテン、アントシアニン配糖体、ルテインに、「目を元気にする」栄養素が含まれているそうです。
ちょっと意外だったのは、「ガムをかむと目にいい」という話。かみ合わせが正常だと、骨髄弾道がよい刺激となって、目や脳内の筋肉・神経組織などに伝わり、その機能を活性化させるのだとか(骨髄弾道=あごを動かしてものを噛む振動が骨髄を通って口から鼻、目、頭部に伝わること)。へー……ガム、かもうっと。
その他にも「ドライアイを防ぐ毎日の習慣」として、「睡眠はしっかりとる」「部屋の空気をきれいに」「リラックスする」などなど、参考になることがたくさん書いてありました。
目の病気や予防法を分かりやすく解説してくれる本でした。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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