『眼科医だけが 知っている 一生視力を 失わない 50の習慣 (SB新書)』2021/9/7
平松 類 (著)
科学的根拠に基づく視力アップトレーニングなど、一生視力を失わないための50の習慣を教えてくれる本です。
目が悪い3大要因は、1)視野の狭まり、2)実用視力の低下、3)調整機能不全(スマホ老眼)ですが、毎日の心がけと訓練で、目の健康度を上げることが出来るそうです。
「STEP2 「脳を」使えば、目はよくなる」では、次のような簡単な視力トレーニング法が紹介されていました(本書内ではイラストを使って詳しく説明されています)。
・ガボール・アイ
・毛様体筋ストレッチ:目のピント調節力を鍛える
・周辺視ストレッチ:見える範囲を広げる
・より目トレーニング:両目の視力のバランスを保つ
・目を温めて、目の冷え性を改善(血行をよくする)→ドライアイの改善にも
……などなど。
さらに「STEP3 ぐんぐん目がよくなる生活習慣」では、次のようなトレーニングが。
・30分ほどの有酸素運動を週に3回ほど行う
・小胸筋と僧帽筋を同時にほぐす肩回しトレーニング
・背筋トレーニング
・朝に天然のブルーライト(日光)を浴び、夜にはブルーライトを避ける(メラトニンの分泌には闇が必要)
・日中、一定時間を屋外で過ごす
・定期的に遠くを見る
……などなど。
また、次のような意外な事実も。
・コンタクトレンズ選びで注意したいのは「含水率」「酸素透過率」「素材」。実は「含水率」の高いものは目の水分を吸い取る(!)ので、低いものを選ぶといいそうです。
・スマホより電子書籍専用デバイスがいい(スマホは「見る人に向かって発光している」ので目に悪いが、電子書籍専用デバイスは「表示されている文字に向かって発光している」ので目の負担を軽減できる)
・ブルーベリーはアントシアニン(抗酸化物質)があるので目にもいいが、一般に考えられているほどの効能はない
・コーヒーは一日3杯以内(これ以上飲むと緑内障のリスクが上がると言われている)
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そして「目にいい食事」とは次のようなもの。
・過剰な活性酸素を処理するために抗酸化作用のある物質(とくに野菜)を食べる
・身体に悪いトランス脂肪酸を避ける(インスタント食品、スナック菓子に多く使われている)
・ほうれん草((マリーゴールド茶、ゴーヤ、ケール、緑黄色野菜))で目を光から守る「ルテイン」をチャージ
・ビタミンA,C、Eを摂る(ビタミンAは目の視細胞を作る)
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現代人は、「近過ぎて焦点が合いづらいほどの近距離で物を見ることが非常に多い」ので、スマホ老眼などの問題が起きているそうです……スマホだけでなく、読書やパソコンに費やしている時間の長い私自身も気をつけないといけないので、ここで教えられたトレーニングなどの一部を、生活習慣に取り入れたいと考えています。
『一生視力を 失わない 50の習慣』を分かりやすく教えてくれる本でした。ここではごく一部を紹介させていただきましたが、他のトレーニング法もたくさん紹介されていますし、「自宅勤務中にすべき正しいセルフケア」や「スマホの使い方で気をつけること」など、参考になる情報がたくさんあります。目の健康が気になる方は、ぜひ読んで(実行して)みてください。
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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