『紙バンドで楽しくミニチュアハウス (レディブティックシリーズno.8014)』2020/7/29
村田 美穂 (著)
アンティークな感じの洋裁アトリエや、大正時代のモダンな家など、とても素敵なミニチュアハウスの作り方を教えてくれる本です。
紙バンドで作ったとは思えないほどリアルな家具や雑貨など、たくさんのアイデアが詰まっています☆
掲載されているのは、表紙の写真でも分かるように、細部まで繊細に丁寧に作りこまれた作品ばかり。教えてもらえるミニチュアハウスは次の9種類です。
・フレンチシャビー パリのアトリエ(表紙作品)
・パリのパン屋さん
・憧れの南仏キッチン
・カラフル モロッコの布屋さん
・北欧の階段のある家
・プリンスエドワード島を夢見て
・パリのマルシェ 八百屋さん
・バレッタのレース屋さん
・大正ロマンへの憧れ
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冒頭には、これら9種類のミニチュアハウスをじっくり紹介してくれるカラー写真ページがあって、これを眺めているだけでも心がわくわくしてくるような、素敵なインテリア&雑貨に溢れています☆ もちろん作品を作るときの参考にもなります。
続いて「家具いろいろ」。この本で作り方を教えてもらえる家具の写真。さらに「雑貨いろいろ」と続き、「材料と用具」紹介、そして「基礎テクニック」と進んでいきます。
この「基礎テクニック」の「色の塗り方」「土台、窓縁、窓枠の作り方」、さらに「かごの編み方」などなど……すべて写真での説明があり、どれもとても参考になります。紙バンドは、「板」や「棒」として使えるだけでなく、一本にして「かご」を編むのにも使えるんですね☆ さらに広げて「紙」に戻すことで、野菜とかパンとか多彩なものを作っていけるのです。
なかでも素敵なのが「トルソー」。表紙ではレースを纏っていますが、「かご」と同じようなテクニックで作ることが出来るのです。だんぜん作りたくなってしまいました。
そして「パン」は紙に戻したものだけでなく、紙バンドの状態のままのものを捩じって作るものもあります。例えばクロワッサンなどは、「三角形にカットしたものを、ペンチで丸めてボンドで固定し、ペイントして出来上がり」なのです。なのに……すごくクロワッサンだ(笑)。
紙バンドを使ったミニチュアハウスは、絶妙な凸凹感がうまく活かされていて、ただの厚紙製のミニチュアハウスより、ずっと高級感が漂っていて素敵ですね☆ ただ……欲を言えば……スケールを1/12に統一してくれると、もっと嬉しかったと思います(ミニチュアサイズとしか書かれていないのです)。
すごく効果的だなーと感じたのが、「大正ロマンへの憧れ」の「ステンドグラス風の窓」。これも1本線にした紙バンドをうまく活かしたデザインで、幾何学模様に配置した線の間にグラスデコという塗料を塗るのですが……このテクニックを使って、たくさんの薔薇窓を作って……螺旋階段のある豪華な洋風建築の居間を造ったら、映画の一場面みたいで素敵かも……と妄想が暴走してしまいました☆
「家」「家具」「パン・果物」「植物」「小物」……とてもお洒落なミニチュアハウスの作り方を教えてくれる本でした。これ一冊あると、長い時間、じっくり楽しんで作っていけそう。すごく素敵なアイテムばかりなので、とても参考になりますし、作らずに眺めているだけでも心が癒されてます。
ミニチュアハウス好きの方にはもちろん、工作好きの方にもだんぜんお勧めです。ぜひ眺めて、作ってみてください☆
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