『大切な家族と自分を守る はじめての防災ブック』2020/12/15
クリエイティブ・スイート (著), 国崎 信江 (監修)

 家族と自分を守るために今日できること、今週できること、今年できることを教えてくれる本です。
 ……実を言うと防災関連の本はすでにかなり読んでいたので、もう読まなくてもいいよな……と思っていたのですが、この本をぱらぱらめくってみたら……まだまだ気づいていなかったことが数多くあったことに気づかされました(汗)。
 ということで、気づかされたことの一例を以下に紹介させていただきます。
「ガスコンロの奥に調味料を置いておくのも危険」
 ……確かに。とりわけ可燃物の調味料は、地震が来た時に燃えてしまいますよね……。
「トラッキング火災を防ぐために、プラグカバーなどをつけると安心(冷蔵庫の裏のコンセントなどは特に)」
「食器を守るため滑り止めシートを敷く」、「食器と食器の間にキッチンペーパーを挟む(衝撃を吸収するだけでなく傷防止にもなる)」
「電話機やレンジの下には粘着マットで固定」
 ……なるほど。大きい家具だけでなく、小さいものも粘着マットや滑り止めシートがあれば安全かも。
「ペットと家族が写った写真を用意する」、「家族の顔がしっかり写った写真を用意しておく」
 ……ペットや家族とばらばらになってしまったときに、行方を捜すための「写真」があった方がいいですよね。万が一のために、家族のマイナンバーカードや貴重品の在りかをみんなで把握しておいた方がいいかもしれません(マイナンバーカードには写真もついています)。
「一家に一つのバールは鉄則 救助や脱出に備える(バールがあればドアの隙間に差し込んで、テコの原理でこじあけられる)」
 ……バールというと、深夜の商店街でシャッターをこじあけるものみたいな犯罪的イメージがあって、自分で買ったことはありませんでしたが……確かに地震でドアが歪んでしまうこともあるかもしれません。玄関ドアは無理でも、風呂やトイレのドアなら、なんとかバールでこじ開けられるかも……手持ちの他の工具では、ドアをこじあけられそうにないと思ったので、準備しておこうと思わされました。

 この他にも、「長時間の停電の強い味方 ソーラーパネルシート」、「水だけで発電する水電池は20年間も長期保存できる」、「くっつき包帯」、「踏み抜き防止インソール」、「土嚢やガラ袋は水害の多いエリアでは必需品」、「水や物質を運ぶのは人力 頼りになるキャリーカート」などの防災用品情報も知ることが出来ました。ちなみにソーラーパネルシートでは、スマホを直接充電するより、モバイルバッテリーを充電するほうがよいそうです(出力にムラがあるので、その方が安全なのだとか)。
 これらは他の本にあまり書いてなかったような気がします(忘れているだけかもしれませんが……)。とても参考になりました。
 もちろん、この他のごく普通の防災の心得もきちんと書いてありますし、防災漫画もあって、とても読みやすいと思います。
 「防災は事前対策が8割」だそうです。「逆にいえば、実際に災害が起こってからできることはせいぜい2割だということ」。防災の備えとして、何をしておけばいいのか分からないと感じている方は、ぜひ読んでみてください。そして今できることから始めてみてください☆
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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