『木がずらり』2011/2/1
tupera tupera (著)

 コラージュで描かれた春夏秋冬の14本の木。読んで飾れる素敵なジャバラ絵本です☆
 細長い表紙を開くと、細長いページに、お洒落な感じの木のイラスト(コラージュ)と短い擬音。「こんもり、かっちり、とんがり、ほんのり」と、テンポがいい擬音が添えられた個性的な春夏秋冬の木が、ジャバラを開いていくにつれて、どんどん出てきます。
 ジャバラなので、普通の本のようにページをめくることも出来ますが、どんどん伸ばしていくことも出来て……すっかり開くと、まさに『木がずらり』(笑)。大きな絵になるのです。
 表紙が硬い紙でできているので、立てて飾ることもできます。ただし中のページはあまり厚い紙ではないので、長期間飾る場合は、ちょっと工夫が必要かもしれませんが……。
 内容も色彩も、子ども向けというよりは大人向き。とてもお洒落な感じです。
 そして裏返してみると……わあ☆ と思わず声が出てしまいました。
 裏は「夜の木」なのです。夜の木(樹)って、なんか怖いような、頼りになるような……すごく不思議で神秘的な感じがありますよね。ジブリの名作アニメ『となりのトトロ』で、サツキちゃんが夜の大木を見上げるシーンがあるのですが、子どもの頃、同じように夜の大木を見上げた時の気持ちを思いだして、胸がキュンとしました(笑)。この絵本も、その時の気持ちを思い出させてくれます……。
 コラージュで描かれた春夏秋冬の14本の木の絵本。シンプルなのに、とてもお洒落な絵本です。自分のために買うのもいいですが、誰かへの贈り物にしても喜ばれると思います。入院中の方へのお見舞いとしても、いい感じだと思います。ぜひ一度、眺めてみてください☆
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