『とことんカックロ』2011/4/10
ニコリ (著)
難しめのカックロを楽しめる「とことんカックロ」です。99題のパズルが掲載されています。
軽めの問題からだんだん難しくなるという構成になっていて、最初はWarming-Upのやさしい9題から始まります……というので、実際にやってみたら、本当に簡単ですごく楽しい☆
「カックロ」というのは、この本の表紙にあるように、示された合計の数字をヒントに、空きマスに数字を入れるパズルで、ルールは次の通りです。
1)空いているマスに、1から9までの数字のどれかを入れます。0は使いません。
2)斜めの線の右上に出ている数字は、その右の白マスのつながりに入る数字の合計。斜めの線の左下に出ている数字は、その下の白マスのつながりに入る数字の合計です。
3)タテヨコの1つの白マスのつながりには、同じ数字は入りません(例:2・2・4のように、「2」を2回使うことは出来ない、ということです)。
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「カックロ」は簡単な数字の足し算で構成されているので、パズルの解法・答えが明快で、どんどん解けていくと、すごく爽快感があります。この本の最初の頃のパズルは、あまり迷わずにマスを埋められる部分が多いので、短時間のうちに気持ち良く解けていって、気分転換に最適だと思います☆
ただし、後半になると大きめサイズの問題になっていき、だんだん大変になっていきます。そうなると気分転換というより、拷問感が出てくるかも……(汗)。
この『とことんカックロ』には、ヨコ11マス×タテ19マスの問題が45題、13マス×21マスの問題が45題掲載されています。もちろん巻末には、全問の解答がついています。最後のほうの問題は、1題解くのに上級者でも20分以上かかる問題になってしまうので……もしかしたら解く気になれないかも……(汗)。
それでも「カックロ」は、上級者になると簡単レベルの問題が「ただの作業ゲーム」になってしまい、あまり楽しくなくなるので、とにかく「自分に適したレベルの問題」を求めたくなるようなパズルです(数学が得意な人にとっては、小学生向けの算数ドリルがまったく勉強にならず、「面倒なだけ」に感じるのと同じです)。だから、この『とことんカックロ』は、自分が楽しめるレベルがどの程度かを見極めるのにも使えると思います。
さまざまな難易度の「カックロ」が掲載されているので、いろんなレベルの人が、それなりに楽しめる素敵な「カックロ」の本ですが、もっと一般の人が簡単に楽しめるように、「分解の仕方が一通りしかない合計数一覧」を、本のカバー裏面に印刷してくれると、もっと良かったのに……と思ってしまいました。カバーなら本から外せるので、本のページに数字を書き込むときに、合計数一覧を眺めて参考にしやすいのです。何度も「カックロ」をやっていて、この一覧表の内容をすっかり記憶している人には不要かもしれませんが、たいていの人は、たまにしか「カックロ」をしないので、一覧表ポスターが本のそばにあると、楽にパズルを楽しめるんですよね……。ニコリさん、もし改訂版を出すことがあったら、ご検討をお願いしたいと思います。
「カックロ」初心者の方には、ちょっと難しい(時間がかかる)問題が多めだと思いますが、中級者以上の方には、とても楽しめる「カックロ」問題集だと思います。ぜひトライしてみてください☆
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