『3Dグリーティングカード (レディブティックシリーズno.4670)』2018/8/23
五十嵐 暁浩 (著)

 表紙写真のような白い繊細な立体カードのつくり方を教えてくれる本です。全作品型紙つきで、巻末にはそのまま切って使える図案付録もついています。
 一枚の紙から立体カードを作る『折り紙建築』の手法を基本とする本で、次のような仕組みの作品を作ることができます。
・180度「クロスアップ」
 台紙から立体となるパーツを切り起こし、左右のパーツの一部を交差させることで立ち上がる仕組み。(今までにない表現方法)
・180度「傾斜V字」
 立体を斜めに傾けて切り起こす仕組み
・180度「台紙引き寄せ」
 組み立ての際、最後に左右の台紙を引き寄せることで、モチーフの鳥の翼などを斜めに伸ばすことが出来る仕組み
・90度「平行タイプ」
 もっとも基本となる仕組み
・90度「角錐タイプ」
 平行タイプにおける各部分の長さの関係を角度に置き換えることによって生み出された仕組み(動きのある造形を表現できる)。
・90度「平行-三つ折りタイプ」
 三つ折りにした台紙の一部を後ろから差し込んだり、切り起こしたりして、これまでにない表現を可能にした仕組み
・その他「クルポップ」
 組み立ての際、部分的に切り出したパーツをくるりと回転させて、立体を完成させる仕組み。(新しい仕組み)
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 これらの技法を使った32種類もの白い「立体切り絵」っぽい感じの素敵なカードを作ることが出来るだけでなく、今までになかった3Dカードの作成技法を知ることも出来て、ペーパークラフト好きには、すごく参考になる本でした☆ 技法的には割とシンプルなので、自分で図案をデザインしたものを立体化する時にも、すぐに応用できると思います。
 巻末には8作品分の「そのまま切って使える図案付録」もあるので、コピー機がない方でも、すぐに作品を作ることが出来ます。
 楽しくて、しかけ技法的にもとても参考になる本でした。ぜひ読んでみてください。お勧めです☆
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