『しかけ絵本: 飛び出す、ときめく、遊ぶ、楽しむ (別冊太陽 日本のこころ 260)』2018/3/26
別冊太陽編集部 (編集)
しかけ絵本を定番から最先端まで厳選して紹介してくれる本です。次のジャンルごとに、見開きページで1冊ずつ紹介されています。
「飛び出す(飛び出す、舞台、360°、シルエット)」
「めくる、ひらく(めくる、ひっぱる、まわす、ひらく、さわる)」
「穴あき、切り抜き(穴あき、切り抜き)」
「視覚で遊ぶ(透明&半透明、カラーフィルム&レンズ、アニメーション、鏡、のぞく、じゃばら)」
そして巻末に「しかけ絵本の世界(700年の歴史をたどる)」、「ペーパーエンジニアの仕事」記事がある、という構成になっています。
「飛び出す」ジャンルでは、『あかまるちゃん(カーター)』、『おばけやしき(ピエンコフスキー)』、『不思議の国のアリス(サブダ)』、などの定番が、「めくる」ジャンルでは、『ゆきのあさ(ブロコリ)』、『まじょのキッチン(シャラット)』などなど、このサイトでも紹介している人気作品が続々登場してきます☆ 表紙も、このサイトで紹介している『くるみ割り人形(パテル)』です。
だいたいの作品は知っているものばかりでしたが、「視覚で遊ぶ」ジャンルには、半透明の紙の特性を生かした『くも(新宮晋)』など知らなかった作品の紹介もあって(汗)、すごく興味をそそられました。
いろんなジャンルの「しかけ絵本」が揃っているし、「しかけ絵本の世界(700年の歴史をたどる)」で「しかけ絵本の歴史」も学べるので、「しかけ絵本」に興味のある方にとっては、しかけ絵本の総合的な図鑑(参考書)としても活用できると思います。
そして最後の「ペーパーエンジニアの仕事」は、日本のペーパーエンジニアの第一人者・さくらいひろしさんが、「しかけ絵本のできるまで」の工程を教えてくれるなど、すごく参考になるQA形式のインタビュー記事になっています。
この本は「しかけ絵本」ではなく、普通のフルカラーの雑誌です。ちょっと高価(2300円+税)ですが、いろんな素晴らしい「しかけ絵本」を大きなカラー写真で「つまみ食い」的に見ることが出来ますし、歴史や作り方など、しかけ絵本について総合的に紹介されているので、「しかけ絵本」に興味のある方はぜひ読んでみてください。