『財務諸表を読む技術 わかる技術』2010/9/10
小宮 一慶 (著)

基礎の基礎から「プロの読み方」まで、会計初心者でも「財務諸表のツボ」が学べる本です。
「財務諸表が読める」というのは、ビジネスマンにとって重要な技術の一つだと分かってはいても……実際に「読める」人は少ないのではないでしょうか(汗)。私自身も、資格試験のために財務諸表を一通り勉強しましたが、会社の安全性を見るためには「自己資本比率」や「流動比率」「当座比率」などを確認すればいいのだと分かっていても、実際には、その値が「どの程度安全」なことを示しているのかは分からないような情けない状態です(汗)。でも、「財務諸表の勉強」のためのテキストには、「現金および預金」「土地」「売掛金」などの会社の資金(資産)を表のどこに入れて計算するかや、自己資本比率の計算式などが沢山書いてあって、読んでいるうちに、だんだん眠くなってきてしまうんですよね……(汗)。
でもこの本は、そういう「財務諸表の作り方」などの「面倒な規則」ではなく、普通のビジネスマンの実務に必要な「財務諸表を読む」力を中心に分かりやすく教えてくれるので、なんとか読み進められました(笑)。例えば、自己資本比率の目安は、一般的な基準として、固有資産を多く持つ業種(製造業)の場合は20%が最低ライン、流動資産の多い業種(卸売業、商社)の場合は15%ぐらいでOK、すべての業種(除く金融)に共通なのは、10%を切ると危険信号、だそうです。
全体は2部構成になっていて、「第1部 財務諸表の基礎の基礎」では、「貸借対照表から安全性を読む」、「損益計算書で収益性を見る」、「キャッシュフロー計算書と収益性、将来性」など、財務諸表を「読む」ための基礎知識を教えてもらえます。
そして「第2部 会計ってこんなに面白い!」では、「貸借対照表を読む「虎の巻」」、「損益計算書が分かれば会社経営が分かる」、「キャッシュフロー計算書でお金の動きをマスターしよう」で、会計の初心者や専門家がだまされたり勘違いしたりしやすい部分を解説してくれます。「売掛金」に架空の売り上げが入っている場合があるとか、「たな卸資産は陳腐化が怖い」とか、「財務会計の限界」などなど……。財務諸表からは、いろんなことが「読める」ようです。
「財務諸表」の基礎を学ぶ本としては、かなり分かりやすくて実践的だと思います。読んでみてください。