『人生を変える行動科学セルフマネジメント~自分を変化させるたったひとつの方法』2013/7/21
石田 淳 (著)

何か小さなことでも実際に行動に移してみれば、すぐに結果がついてくるのを実感する、その積み重ねで自分を変えていけることを教えてくれる本です。
「今度こそいい結果を出したい」「悪い習慣をやめたい」など、自分に対するさまざまな願望を抱きつつも結局は挫折し、ああ、自分って本当にダメな奴だな……と落ち込むことってありませんか? そしてダメだった原因を「意志の弱さ」や「飽きっぽい性格」のせいにしてしまう……それが普通だと思っていましたが(汗)、著者の石田さんは、(自分は意思が弱い)という「その考え方自体が、あなたが変わることを邪魔していたのです。」と言います。「どれほど強い意思があろうと行動なきところに結果は生まれません。逆に意思は弱くても行動すれば結果はでます。わかりやすい「行動」にフォーカスすればいいのに、その前に「意思」という極めて不明瞭で高いハードルを置いてしまっているのが今のあなたです。」なのだそうです。
「1日3時間「変わりたい」と思っても、あなたは何も変わりません。でも、1日に5分ずつでも「行動」を起こせば、人生は確実に変わっていきます。」……この「5分」が大事なようです。最初は「ほんの5分(やりやすいこと)」から始めて、少しずつでも続けていくことが、大きな結果を生むのです。
『行動科学セルフマネジメント』という難しいタイトルでしたが、言っていることは、それほど新奇な内容ではなく、普通の自己啓発書とあまり変わらないようにも感じました(汗)。それでも内容は、「意思を強く持つ」などの精神論ではなく、「小さなことから始める」「良い習慣をつける」などの行動方法がほとんどなので、実践的に役に立ちそうな気がします。
例えば「第2章 人生を台無しにする習慣をなくす」では、「ケース1:衝動的な感情に飲み込まれる」時の対策として、「右手をぎゅっと握る」「呼吸を整える」などの具体的な方法を教えてくれます。「突発的マイナス感情は30秒で収まる」ので、その30秒をつくるために、このような行動をとると良いのだとか。
何か良いことをやろうと思っても続かない、悪癖をなくしたいけどなくせない……と悩んでいる方は、ぜひ読んでみてください。きっと何かヒントを掴めると思います。