『免疫専門医が毎日飲んでいる長寿スープ』2020/10/21
藤田 紘一郎 (著), 検見崎 聡美 (その他)
「免疫専門医が毎日飲んでいる長寿スープ」の材料や作り方を教えてくれる本です。
病気を遠ざける免疫力は腸で作られるため、腸内環境をよくする食品をとることが重要だそうで、この本では腸内環境をよくして免疫力を高める「長寿スープ(=栄養が体にしみ込む飲む点滴)』を73レシピも紹介してくれるのです。
腸には善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌という3種類の菌がいて、善玉菌は免疫力アップ、悪玉菌はその逆。日和見菌は、善玉菌にも悪玉菌にもなりうる菌で、全体の約70%を占め、善玉菌と悪玉菌が残りの15%くらいずつになるのだとか。このバランスはそれほど大きく変動することはありませんが、食事で日和見菌を善玉菌に変え、善玉菌の割合を20%くらいまで増やすことができるそうです。……そうだったんだ……。
毎日の食事にこの「長寿スープ」をプラスすれば、免疫力が高まり、病気になりにくい強い体を作ることができるのだとか。
しかも「スープ」というのがポイントの一つのようで、スープには次のような利点があるようです。
1)食材の栄養を丸ごとムダなく吸収
2)食べやすく体に吸収されやすい
3)冬は温かく、夏は冷やして体の内側から体温調節
4)料理が苦手でもOK。煮るだけでおいしい。
……確かに、そうですね!
最初に教えてくれるのが、「免疫専門医が毎日飲んでいる究極の長寿スープ」。
その材料は、鶏手羽先(4本)、キャベツ(1/4個)、にんじん(1/2個)、しいたけ(2枚)、ミニトマト(6個)、塩・こしょう・酢(少々)。
これらを「弱めの中火で20分ほど煮て、野菜が柔らかくなったら塩、こしょうで調味、酢をひとまわし」するようです(本書には、もっと詳しい作り方の説明があります)。
「あまり難しく考えずに、冷蔵庫にある野菜や骨つき肉などを入れてことことと煮込んでみましょう。野菜と肉のうまみがじんわりと溶け出てくるので、味つけは塩、こしょうだけで充分おいしく食べられます。仕上げに酢を加えるとさっぱりとして食べやすくなるだけでなく、水溶性食物繊維と合わさって、効果的に腸を健康にしてくれます。」
……と書いてありました。鮮やかなミニトマトもきれいで、見た目も美味しく、とても温まりそうです。
こんな感じで、レシピには作り方がとても簡単なスープが多いので、料理が苦手な方でも作れそうなものばかりです。
食材として勧められているのは、「野菜、発酵食品、骨つきの肉や魚」でした。これらをスープでとることで、美味しいだけではなく、栄養素が体に吸収されやすいなどのメリットがあるそうです。
実は今まで自分では「骨つき肉」を、あまり食材に利用してきていませんでした。食べるときに骨をとるのが面倒だったからです(笑)。
でも「骨つき肉から溶け出すゼラチンで若々しく!」というメリットがあり、しかも「煮込むだけ」で美味しく食べられるなら……だんぜん、アリですね! 鶏手羽は値段も安いし、これからはやってみようかと思っています。
また、この本では、さらに簡単な「困ったときの1人分お助け長寿温スープ」の作り方も紹介されていました。これは「煮込む」必要すらなく、「しょうゆなどで味をつけて、お湯などを注ぐだけ」というシンプルさ! これも素晴らしいですね! 次の4種類です(本書には、もっと詳しい作り方の説明があります)。
1)梅干しとおかか、のりのスープ
2)しらすととろろ昆布のスープ
3)まぐろとすりごまのスープ
4)塩昆布とトマトの緑茶スープ(これは、お湯ではなく緑茶を注ぎます)
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この他、「クレソンと鶏レバーのスープ」とか、「ビーツと牛肉の塩麹スープ」とか、「さつまいもともずくの梅酒粕スープ」とか、意外な組み合わせのスープもありました。
かなり簡単に出来るのに、腸内細菌を元気にする『免疫専門医が毎日飲んでいる長寿スープ』……参考になる情報が満載です。食事で健康になりたいと思っている方は、ぜひ読んでみてください☆
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