『ときめきのミュージアムグッズ』2022/7/4
大澤 夏美 (著)

 美しく心ときめく、厳選したミュージアムグッズを、フルカラー写真で紹介してくれる本です。
 美術館や博物館での、ときめきの思い出を形にしたミュージアムグッズ。
 ひと目見て欲しくなるような特別な輝きを持つ「きらめきのミュージアムグッズ」、ギミックの素晴らしさに感動したり、使ってその良さがさらにわかる「躍動するミュージアムグッズ」、アイテムが生まれたストーリーなど背景を知るとより愛着がわく「物語を紡ぐミュージアムグッズ」の3部構成で、ミュージアムグッズを紹介してくれます。

 最初に登場するのは、「折りたたみ傘(ルドン『日本風の花瓶』)2970円」と「雨傘(モネ『睡蓮』)5100円」、どちらもポーラ美術館のミュージアムグッズです。開いた写真もあるのですが、すごく綺麗☆ さすがポーラ美術館、素晴らしいセンスですね!
 その次の「5ブックマーカー(モネ)1320円」は東京都美術館のもの。モネの『散歩 日傘をさす女』の女性がセットになって、5枚のブックマーカーになっているのです。(つなげた状態で棚に飾ることも出来るとか)。これもとても美しいです。女性のドレスの模様が『睡蓮』などの作品からとられていて……傘の色もドレスも素敵過ぎ。東京都美術館は何度も行ったことがあったのですが、これに気がつかなかったとは……残念!
 また、名画マグネットももちろんあります。これはいくつか持っていますが……使いこなせていません(苦笑)……ちなみに玄関のドアに貼って、自宅美術館を開いている方もいるそうです。
 素敵な上にお買い得に感じたのは、「武井武雄の栞『人魚と嫦娥』900円(8枚セット)」イルフ童画館のもの。原本は螺鈿細工のものですが、この栞はそれをホログラムで再現しているそうです。
 すごく個性的なのが、『バタフライエコバック&サナギポーチ 4510円』伊丹市昆虫館。浅黄色のサナギのポーチの中から、アサギマダラの羽の形(蝶の羽の形。羽化直後の羽を表現していて、なんとシースルー!)のエコバックが出てくるという……これを肩から掛けていると目立つことこの上ないです(笑)。もう少し地味なオオゴマダラのもあります(でも、こちらも、やっぱり目立ちます)。
 また包んだときの美しさが驚くほど素晴らしい「秀英体風呂敷 4400円」も欲しくなってしまいました。市谷の杜・本と活字館のグッズだそうです。シックとライトの2種類です。
 そして本書の中で一番欲しくなったのは「モディリアーニのおさげツボ押し 1100円」、名古屋市美術館のグッズです。赤い小さなツボ押しでストラップ付。ただの可愛い携帯ストラップみたいなのに、ツボ押しとして使えるのもGood☆
 この他にも、実際に役所に届け出可能だという「ペンギン婚姻届け(風船)1650円」(サンシャイン水族館)とか、「アンリ・ルソー『イヴリー河岸』モバイルバッテリー 3850円」(アーティゾン美術館)とか、竹久夢二『立田姫』のデザイン缶に入った「夢二ブレンドリーフティ30g 1080円」(夢二郷土美術館)とか、本物の押し花標本みたいな「植物・海藻 標本クリアカード 275円」(北海道大学総合博物館)とか、「おっ!」という素晴らしいグッズがいっぱいです。
 とても面白かったのが「カップヌードルクラッカー 275円」(カップヌードルミュージアム 横浜)。あのカップヌードルの容器みたいなクラッカーから、麺のような紙テープや色とりどりの具材が飛び出すんです(笑)。
 この他にもピンバッチとか、楽しい芸術ゲーム(色と形さがしゲームなど)とか、美術館らしいグッズもたくさん見ることができました。
 巻末には、これらのミュージアムグッズを売っている美術館や博物館の住所が分かるガイドもあります。
 ミュージアムグッズって、その場所でしか買えない特別感がある上に、上質感もあり、センスがいいものが多くて、やっぱりいいなーと、あらためて感じさせられました。
 最近はミュージアムショップにも、なんとカプセルトイがあるそうです。ピンバッジやキーホルダー、フィギュアをランダムで手にいれられるそうで……それも、やってみたい☆
 素敵なミュージアムグッズをたくさん写真で見ることが出来る本でした。眺めているだけで、わくわくしてしまいます。美術館や博物館が好きな方は、ぜひ眺めてみてください☆
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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