『ドライバーズハンドブック 交通心理学が教える事故を起こさない20の方法』2011/4/1
長塚康弘 (著)

 交通心理学が「事故を起こさない方法」を教えてくれる本です。
 事故を起こしやすい人には次の特徴があるそうです。
1)拙速
2)見込みの甘さ
3)カッとなる
4)自分本位(独りよがり)
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 そして長年無事故運転の記録を持つ優良ドライバーの無事故の秘訣は次の通りなのだとか。
1)速度を抑える
2)周りの状況を十分に確認する
3)簡単に立腹しない
4)自分のペースを守る
5)ことごとく事故の回避に努める
6)他人(他の交通)に迷惑を掛けない運転をする
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 ……なんか、見事に「事故を起こしやすい人」とは真逆なんですね。事故多発運転者には「反応動作は早いが、間違いが多い」傾向がみられたそうです。
 また高齢者の事故も多いですが、高齢者が加害者にならないための対策は、「見るべきものをきちんと見ること、そのために交差点などで一時停止する、その上で周りを確かめてからクルマを進めるようにする」ことだそうです。
 さらに「雪道でしてはならないこと」として、次の3点の注意がありました。
1)夏タイヤで走る
2)急発進、急ハンドル、急ブレーキ、無雪期のようなスピードで走る
3)車線変更をくり返す
 雪道で車線変更をするときには、「わだち」を越える必要がありますが、「わだち」は硬く、乗り越える時の抵抗が強くて、車線変更に予想外の時間がかかるそうです。早く戻ろうとして急加速すると、思わぬスリップを招いて車体の向きが変わることがあり危険なのだとか……確かに。雪道では急加速だけでなく、急ブレーキでもスリップしやすいので注意が必要です。
「事故を起こさない方法」を教えてくれる本でした。特に意外な方法はなく、「スピードを出し過ぎない」「周囲に注意する」「疲れているときは休憩をとる」など、ごく当たり前のことばかりだったような気がします。でも、当たり前のことを、常にちゃんと実行することが、事故を防ぐためには大事なのだと再確認させられました。交通事故を起こさないために、みなさんもぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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