『謎解きパズル塗り絵』2018/7/25
SCRAP (著)
謎解き×塗り絵。最初から順番に塗っていかないと、最後の塗り絵に辿り着くことができないという、一風変わったパズル塗り絵の本です☆
普通のパズル塗り絵は、イラストの細かく分割された部分に、指定の色を塗ることで、だんだん何が描いてあるのが分かっていく……という意味の「パズル」なのですが、この「謎解きパズル塗り絵」は、塗り絵をして出てきた絵を見て、そこに書いてある質問に答えると、次の塗り絵を塗るときのルールが分かるという「謎解き×パズル塗り絵」です。
だから通常の塗り絵の本は、どのページからでも塗ることができますが、この本ではそうはいきません。「リアル脱出ゲーム」などで有名な謎づくりのプロ集団SCRAPが作った「謎解きパズル塗り絵」なので、1枚目の塗り絵を完成させて謎を解かないと、2枚目の塗り絵をどう塗るかが分からないのです。同じように、2枚目を完成させないと、3枚目の塗り絵のルールがわからない……ということで、順番に進めないと、最後の塗り絵(22番目)に辿り着くことができないのです。
例えば1枚目には、「これらの絵が示す国名は?」と書いてあって、塗り絵をすると「サッカーボール」や「ソーセージ」などが描かれていることが分かります。これらのアイテムから連想できる国名が分からないと、2枚目の絵を塗るための色指定「1枚目の絵の国旗の色」が分からないという仕掛けです。
へえー面白そう。ということで、早速やってみました。
1枚目を塗ってみると……あれ? もうこれで終わり? 意外に塗る箇所がすくないので、あっという間に塗り終わりになります(笑)。だから無心に色を塗っていくタイプの「パズル塗り絵」が好きな方には、すごく物足りないのではないかと思います。でも私のように「作業ゲーは嫌い」だけど、「短時間のパズル好き」には、とても楽しめる塗り絵でした☆ 気分転換に最適です☆
前の絵から順番に塗っていかなければいけませんが、どこで中断してもあまり問題ありませんし、だいたいは1枚あたり10分以内に終わる分量だと思います。
でも「謎解き」なので、知識がないと問題に答えられないものもあります。例えば6枚目の「この戦国武将の生まれた年は?」の答え。そもそも塗り絵をして出てきた武将が、誰なのかが分かりませんでした(汗)が、この絵のイメージに合う有名な武将を想定してネット検索してみたら、塗り絵と似た肖像画が出てきたので、ついでに生まれた年もネットに教えてもらいました(笑)。……もっとも、この本の巻末には、「おわりの塗り絵」以外の答えが、その塗り絵とともに書いてあるので、どうしても分からない時には、これに頼ることも出来ます。(でも、これを見てしまうと、塗り絵をしているときの「何が描いてあるんだろう?」というわくわく感がなくなってしまうので、あまり見ない方がいいですが……)。
また塗り絵の指定番号を「計算」しなければならない塗り絵もあり、これを見たときは、一瞬「ゲッ」となりましたが(汗)、すごく簡単な計算ばかりだったので、これも楽しんでやれました。
そして最後の「おわりの塗り絵」。これだけは、本の中には「途中までのヒント」しか書いてありません。個人的には、これが一番楽しめました。SCRAP製の「おわりの謎」としては、それほど難易度は高くなかったように思います。これを解いてみて、それまでの塗り絵に「空白部分」が多かった理由が分かったような気がしました(「おわりの塗り絵」は、本の大部分を再利用するのです。)「おわりの塗り絵」の答えはWebで確かめる必要がありますが、Webには、答えに至るまでのヒントも詳しく書いてあるので、答えが分からない方は、ぜひWebを見てください。個人情報を入力する必要もないので、気楽に見に行けます。(なお、私の本(第2版)には8番の塗り絵に誤植があるようで、解答の塗り絵と同じにはなりませんでしたが、次の塗り絵に進むための「解答」を考えるのに支障はありませんでした。版によっては誤植があるようなので、変だなと思ったら、それもWebで確認してみましょう。)
塗り絵も謎解きも楽しめる本でした。どちらも難易度が高くないので、それぞれのディープなファンの方には物足りないかもしれませんが、パズルや塗り絵を「気分転換」程度に楽しみたい方にはお勧めです☆
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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