『洋書:Legendary Routes of the World(英語)』2015/11/25
Alexandre Verhille (著), Sarah Tavernier (著)

「伝説の道」がテーマの飛び出す洋書絵本(主に英語)です。
 次の5つの伝説の道に関する飛び出す仕掛けがあり、簡単な解説を読むことが出来ます。
1)空の伝説の道「Aeropostale(昔のフランスの航空会社)」
2)海の伝説の道「La Route de Rhum(ラム酒の道)」
3)陸の伝説の道1「The Silk Road(シルクロード)」
4)陸の伝説の道2「Route 66(アメリカの国道66号線)」
5)宇宙の伝説の道「Journey to The Moon(月旅行)」」。
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 空、海、陸、宇宙と、いろいろな場所の「伝説の道」を行きかう乗り物が大きく飛び出してくるのです。飛行機や船、砂漠の隊商やバイク、さらには宇宙飛行船(月面着陸船)など、バラエティに富んだ乗り物が飛び出してきて、すごくわくわくさせられます。
 しかも、ちょっと歴史の勉強にもなります(笑)。「La Route de Rhum(ラム酒の道)」なんて全然知らなかったので(汗)、ネットで調べて初めて知りました。カリブ海の島で生産されたラム酒をヨーロッパ本土に運んだという、かつての海のルートのようですが、現在でも、そのコースは大西洋単独横断ヨットレースとして使われているようです。このページはしかけ技法的にも、鯨が手前に飛び出してきて海底の姿も見える、という珍しい仕掛けがあって参考になります。
 どのページも素敵だし、一番大きくて「おお!」と思うのは、やっぱり「The Silk Road(シルクロード)」なのですが、個人的に一番のお気に入りは、「Route 66(アメリカの国道66号線)」。アメリカ中東部から西部の、大きなサボテンのある砂漠っぽい風景の真ん中をつっきる太い舗装道路、そこを爆走してくるバイク野郎とサイドカーの犬(両方ともサングラスしてます)……このイラストが、すごく「昔懐かしきアメリカ」っぽいエネルギーに満ち溢れていて、一人と一匹の雰囲気にも味があって、ずっと眺めていられそうです(笑)。
 洋書なので日本語はまったくないのですが、それもまた素敵かも。ちょっぴり語学の勉強にもなるし。子ども(男の子)向けの絵本なのかもしれませんが、色彩や造形、イラスト的に大人っぽい感じもあるので、大人の方の贈り物としても気が利いているように感じます。お勧めです☆
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・1~2ページ目:中表紙(タイトル)(しかけなし)
・3~4ページ目:世界地図(ページを開くと、5つの伝説の道のルートが書いてある世界地図が開きます。)
・5~6ページ目:「Aeropostale(昔のフランスの航空会社)」。ページを開くと、Aeropostaleの小型飛行機が、雲の上の空を飛びます。左上に、エアメール(航空便)がついていて、それを広げると航空便や飛行機の解説があります。右下には飛行機のステッカー(?)がついていて、めくるとアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(Aeropostaleの飛行士だったそうです)が、郵便飛行を描いた小説『夜間飛行』などの解説があります。
・7~8ページ目:「La Route de Rhum(ラム酒の道)」。ページを開くと、海原を進むヨットと鯨(海底の姿も見えます)が手前に飛び出してきます。右脇のパンフレット(?)を広げると、「ラム酒の道」を記した大西洋を中心とする地図&解説になっています。
・9~10ページ目:「The Silk Road(シルクロード)」。ページを開くと、大きなシルクロードの地図になっています。それを左右下にさらに大きく広げると、砂漠を行きかう隊商(ラクダ、人々)の群れと、エスニックな建物が大きく立ち上がります。下には解説などが書いてあります。
・11~12ページ目:「Route 66(アメリカの国道66号線)」。ページを開くと、アメリカ中東部~西部を思わせる砂漠の道路を爆走してくるサイドカー付きのバイクが飛び出してきます。左下に「Route 66」の標識風のステッカー(?)。めくるとRoute 66の地図になっています。右下に「Route 66」のパンフレット(?)。めくるとRoute 66の解説&地図になっています。
・13~14ページ目:「Journey to The Moon(月旅行)」。ページを開くと、月に到達した月面着陸船が立ち上がります。遠くに地球が見えています。左右に計器盤っぽい長方形2つがあり、めくると、月や月旅行計画などに関する解説があります。
・15~16ページ目:裏表紙(しかけなし)
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