『こんなに簡単! こんなに役立つ! ダンドリ・整理術 モノグサ私の方法』2010/2/7
大迫 秀樹 (著)

大迫さんが20年以上にわたる仕事人生のなかで編み出した「ダンドリ整理術」43のヒントを教えてくれる本です。
「モノグサで面倒くさがり屋ならではの観点」で、「面倒くさいことをいかにすぐに終わらせるか」を工夫しているそうですが……あまりモノグサそうには思えませんでした(汗)。 なにしろ「序章 ダンドリ&整理上手になる第一歩」でも、「気になったことはすべてメモ」して、「1)頭の中のもやもやを書きとめる(リスト化)」→「2)リストを常に見える状態にしてチェックする(サーベイランス)」→「3)リストを一つひとつ潰していく(アクション)」のがダンドリの手順で、「重要なのはリストをつくり、チェックすることの習慣化」と言っているのです。こういう習慣がある人を、モノグサとは言わないのでは?(笑)。
それでも「効率よく仕事をするためのヒント」として、具体的に参考になることが、たくさん書いてあって参考になりました。個人的に参考になったことをいくつか紹介させていただきます。
まず「第3章 モノと空間を生かす整理術」の「会社員時代、私は終業時、机の上の書類一式を広げた状態で、そのままセンター引き出しに移して帰宅していました。」という方法。机の正面の引き出しを、「寸止め」用の一時保管ボックスとして利用するのだそうです。このように「あと一息のところで、その日の仕事をやり残す」と次のようなメリットがあるのだとか。
1)翌朝すぐに仕事モードに入れる
2)ミスを発見しやすい(朝の冴えた頭で見直す)
3)1日を気分よくスタート(一仕事終えた充実感から一日を始められる)
……なるほど、とても良い方法だなーと感心しました。「あと一息のところで、その日の仕事をやり残す」ためには、少なくとも「締め切りの一日前」までに仕事を「寸止め」する必要があるので、納期を守れるだけでなく、「朝の冴えた頭でもう一度見直す」ことで質の向上も図れます。しかも、毎朝、昨日の仕事の続きから始めるので、始動エンジンをかけやすくもなりそう。ぜひ取り入れたい方法だと思いました。
その他にも、「(昼休みや終業時刻までの1時間で打ち合わせを終わらせたいから、)クライアントから来社を求められたら11:00か16:00をお願いする」とか、「「一望性」を優先させるカレンダー(2か月めくりのカレンダーを2つ(同じもの)を並べる。2か月ごとに上下を入れかえると、常に3か月先が見通せる)」など、すぐに取り入れられそうな具体的なヒントがいっぱい☆
すごく斬新な方法が書いてあるわけではありませんでしたが、実際に大迫さんが自分で効果を実感しているものを教えてくれているんだなー、と感じさせてくれる実践的な方法ばかりでした。
仕事を効率よく進めたいと思っている方は、ぜひ読んでみてください。