『フリーランスがずっと安定して稼ぎ続ける47の方法』2018/1/25
山田 竜也 (著)

フリーランスが持つ3つの「自由」、すなわち、時間の自由、仕事の裁量の自由、収入の自由、をコントロールして、フリーランスのメリットを活かす方法を教えてくれる本です。
著者の山田さんは、現在はフリーランスとして、ずっと年収1000万円を超える収入を確保しているそうですが、独立した当初は、右も左もわからないなか、精神的に追い詰められた経験もあるようです。
「私は、フリーランスとして独立して1年半後、「時間に追われる」「相性の悪い顧客への対応」「収入の不安」というストレスのオンパレードを浴びて、心身を壊しました。具体的にはうつ病になり、長い間、うつ病と付き合いながら心身をリカバリーする日々を送ることに。体調の悪いなかで、うまく仕事を回していくためには試行錯誤の連続でした。しかし、そのような経験があったからこそ、今となってはストレスを最小限におさえた働き方を身につけることができるようになったともいえます。」
「幸せなフリーランス」と「不幸なフリーランス」は紙一重なのだとか。この本は、苦しい経験を乗り越えてきた山田さんが、自らが実践してきた工夫などを具体的に教えてくれます。内容(目次)は以下の通りです。
第1章 フリーランスがずっと安定して稼ぎ続けるための基本
(その他大勢に埋もれない「3つの特徴」をつくろう 他)
第2章 仕事が途切れない集客術
(仕事が途切れないフリーランス3つのタイプ:職人・相談役・城持ち 他)
第3章 ストレスなく安定して稼ぎ続けるための仕事術
(ストレスの主な原因は「時間」「顧客」「収入」 他)
第4章 お金の不安をなくすために、これだけは知っておこう
(「事業のお金」と「プライベートのお金」は分けると貯まる 他)

なかでも参考になったのは、「第3章 ストレスなく安定して稼ぎ続けるための仕事術」。
「(割り込みの仕事は、)すでに決められた「ファースト・タスク」をはるかに凌駕するような緊急かつ重要なものでないかぎりは、断固として翌日のタスクに回すのが正解です。」
「スケジュールを立てるときのポイントは、「スモールデッドライン」と「最終デッドライン」の2つを設定することです。スモールデッドラインとは、「早ければこのくらいには終わるだろう」と予想した納品日のことです。最終デッドラインとは、「最悪でも、この日までに絶対に納品する」という納品日のことです。」
などのように、合理的ですぐに実践可能な方法を惜しみなく教えてくれます。この「スモールデッドライン」などは、自分のスケジュール管理だけで使うのかと思いきや、顧客の問い合わせへの回答にも使ってしまうようです。顧客からの問い合わせにも、「早ければ火曜(スモールデッドライン)までには納品しますが、遅くとも金曜(最終デッドライン)までには納品できます。」というと、顧客側も調整しやすくなるのだとか……確かに、そうですね! そして、こんな風に答えられたら、この人なら遅くても金曜までには必ず納品してくれるはず、と、むしろ信頼して任せられそうな気がします。
その他にも、売り上げを「見える化」して、「ベーシックインカム(基礎収入)=報酬が高くなくても継続している仕事」、「収益層(大きく売り上げが見込める仕事)」、「投資層(売り上げはあまりなくても経験としてやりたい仕事)」の3つに分けて、それぞれのバランスを決めて仕事時間を設定する、など参考になる記述がいっぱい。さらに、仕事をしても不幸になってしまう「地雷客」を見わけるポイントや、役に立つITツール(Freee(会計ソフト)、税理士いらず(法人決算作成ツール)、RescueTime(生産性見える化ツール)など)、いろいろ教えてもらえます。
とはいっても、すごく目新しい内容というほどではないので、すでにフリーランスとして働いている方にとっては、ごく普通のことなのかもしれません。それでも、山田さんの実体験をもとにまとめてある内容だけに、これからフリーランスを始めようと考える方にとっては、とても参考になると思います。
さて、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』という2016年のベストセラーが示すように、人生が100年の時代になれば、誰もが第二の職業を持たなければならなくなるかもしれません。「フリーランス」という生き方は、その選択肢の一つになるのではないでしょうか。これからフリーランスを目指す方はもちろん、それ以外の方も、ぜひ読んでみてください。