『一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』2016/2/19
ミセス・パンプキン (著), ムーギー・キム (著)

「周りに流されず、自分らしい幸せの在り方」を考え、「自己肯定感を高め、主体的に自己実現する力」の育成方法を教えてくれる本です。
「一流の育て方」とは、「育て方」の目線を高め、主体性を伸ばし、視野を広げ、やり抜く力(グリット)やコミュニケーション能力を育み、信頼感のある人格を育てることを指しているのだそうです。内容(目次)は以下の通りです。
第1章 「主体性」を最大限に伸ばす―自分を知り、自分で決められる力を育てる
第2章 「視野」を広げ、天職に導く―選択肢を増やし、得意分野に進ませる
第3章 やり抜く力「グリット」を育む―真剣に挑戦させ、簡単にはやめさせない
第4章 一流の「コミュニケーション能力」を磨く―人から信頼されるために必要なコミュニケーション能力の本質
第5章 これで自分から「勉強」するようになる―放任や強制より、「動機づけ」が大切
第6章 「勉強以外の勉強」をさせる―テスト勉強より、「しつけ」こそが一生の財産に
第7章 「無償の愛情」を感じさせる―最も大切な親の仕事

さて、この本によると、子どもに、「自分は何が好きで、何に才能があり、どの分野なら競争に勝てるのかに気づかせ、その道に進む道筋をつけてあげることが大切」なのだそうですが……これ、けっこう難しいことではないかと思います。自分が子どもの頃のことを考えると、「どこに才能があるのか」なんて、すぐには分かりませんでした。何かを試してみるのには、それなりに時間がかかりますし、どちらかというと器用な方だったので、何をしても「それなりに」出来てしまったからです。実を言うと……すっかり大人になった今でもよく分かっていません(汗)。
それでも「やり抜く力をつける」こと「自分から勉強する習慣をつけること」、「基本的なしつけを身につけさせること」などは、自分の人生をより良くするために必須の能力だと思いますし、子どもの頃、これらを身につけられて本当に良かったと感じています。
また「最終選択は子どもに任せよ」に至る前に、「選択肢を示してあげよう(情報収集は親のほうが何倍もできる)」、「自主性は尊重しても、アドバイスは十分与える」と書いてあるのにも共感しました。子どもの自主性を伸ばすためには、「助けすぎず、サポートする」ことが大切だと思います。
また「失敗を乗り越える強さ」を身につけさせる(失敗から教訓を学ぶ習慣をつける)こともとても大事だと感じています。なぜなら人間は、「たくさん失敗を経験することで、思うようにいかないことに対する対処法や乗り越え方を学んでいく」からです。
そして、この本の中で個人的に、一番感心させられたのは、「子どもを非行から遠ざけた友人の話」でした。
「私の友人は、子どもが非行に走った際、(中略)子どもの行動をすべて把握することから着手しました。探偵に、どこで誰と何をしているか、確かめてもらったのです。(中略)その結果、ゆすりをしたり、酒を飲んだりしていることがわかり、彼は仲間といるところに乗り込んでいきました。そして、地元で飲食店を経営していたにもかかわらず、非行グループから子どもを引き離すために、職業をなげうってまで引っ越しをしました。子どもの将来を考えれば他に選択肢がなかったと言っていましたが、親の本気が伝わり、そこから子どもは更生していったそうです。子どもが非行に走る徴候を見せたときは、親の強い思いと執念で対応することが、いかに大切かを思い起こさせてくれます。」
……この事例は、ある意味で、子育てに失敗した結果なのかもしれませんが、そこからのリカバリこそ「強い思いと執念で対応」しなければいけないのでしょう。
これからの社会は、価値観が多様化するだけでなく、働き方も多様化していくと思われるので、たとえ一流大学に入り一流企業に入っても、途中から別の職業を選び直さなければならなくなるかもしれません。そんな時でも、「やり抜く力」「学ぶ習慣」、「自律心(基本的しつけ)」や「コミュニケーション能力」は、最も役に立つ力になると思います。
正直に言って「一流の人」というのがどういう人なのか、私自身にはまだ明確になっていませんが(汗)、この本には、参考になることがたくさん書いてあったと思います。読んでみてください。