『10年後の働き方「こんな仕事、聞いたことない! 」からイノベーションの予兆をつかむ』2017/7/14
未来予報株式会社 (著), 曽我浩太郎 (著), 宮川麻衣子 (著)

食糧危機を救う培養肉マイスター、一生着られる服を作るバイオ衣装デザイナー、どこにでも家を建てる3Dプリント建築家……10年後の未来予報とともに、世界を変える新ビジネスの事例を紹介してくれる本で、次の8章から構成されています。
1)農業と食(未知の食品を受け入れる社会)
2)交通とエネルギー(持続可能性と効率を追求するインフラ)
3)情報流通と金融(新しい「信用」を作るネットワーク)
4)コンテンツとコミュニケーション(「越境」を目指すコンテンツビジネス)
5)医療と介護(限られた期間を生きるための医療)
6)建築と行政(人口減少時代の「場」作り)
7)教育とエンターテインメント(激変する時代の学び)
8)ファッションとウェアラブル(人間の機能を拡張する衣服)

各章の初めに、4ページほどの「2017年の世界」が描かれているのですが、これが近未来SFみたいで、面白い上に、本当に「もうすぐこんな世界が来る」ことをリアルに感じさせてくれます。
そして、その後に続く、「培養肉マイスター」などの未来の職業は、なんと、すでにその一部が現実に存在している事例なのです。培養肉とは、牛や豚より採取した筋組織から筋細胞を散り出し、牛胎児血清や成長因子が含まれる培養液で筋繊維に成長させたもので、2013年にオランダ・マーストリヒト大学で製造された「培養肉ハンバーガー」などがあるそうです。培養肉は、世界の食糧不足を解決してくれるかもしれません。
同じように、医療分野でも、新技術を活用した、さまざまな取り組みが紹介されていました。例えば、服薬管理の新たな仕組み「プロテウス・ディスカバー」は、袋の中に入った砂粒のようなセンサーと、身体に貼り付けるパッチ、そしてアプリで構成されていて、センサーが胃酸に反応すると発電され、パッチにデータが送られるものなのだとか。パッチは服薬のほか歩数、呼吸、心拍などのデータも取得でき、これらをアプリで受信することで、患者は自分の健康状態を確認できる……なんだか、すごく未来的ですね……。
その他にも、建設用3Dプリンティング・ロボット(プリントヘッドはコンクリートや断熱材を射出するだけでなく、溶接装置やシャベルなどに付け替えることも可能)とか、ドローン型建築用3Dプリンター、人工のクモの糸を素材としたバイオ衣装など、わくわくするような近未来の機械やシステムなどの事例がいっぱい☆
未来は「人間より賢くなった」AIに仕事を奪われているかも……そんな暗い予測をぶっとばしてくれるような面白くて新しい職業がどんどん出くるので、10年後の未来が待ち遠しくなりそうです。
この本の「おわりに」にも書いてあるように、「まず未来を描いてみて、自分ならどうするかを考えることが大事」なのでしょう。未来を楽しいものにするために、これからも新しいことを学んで行動し続けていきたいと思います。
面白くて勉強にもなる本なので、ぜひ読んでみてください。お勧めです☆