『ロケットボーイズ 上』2016/2/2
ジュニア,ホーマー ヒッカム (著), Jr.,Homer H. Hickam (原著), & 1 その他

『ロケットボーイズ 下』2016/2/2
ジュニア,ホーマー ヒッカム (著), Jr.,Homer H. Hickam (原著), & 1 その他

炭鉱町の平凡な高校生たちが、自分たちの力でロケットを打ち上げるという実話。後にNASAのエンジニアになったヒッカム(サニー)さんが、ロケットづくりを通して成長していった青春時代を綴った感動の自伝で、映画『遠い空の向こうに』の原作です。
1957年、ソ連の人工衛星スプートニクがアメリカの上空を横切りました。夜空を見上げて、その輝きに魅せられた落ちこぼれ高校生は考えました……そうだ。ぼくらもロケットをつくってみよう!
そして癇癪玉12個の火薬を使ってつくった最初のロケットは、すさまじい音を響かせて爆発し、飛ばしたのは、なんとお母さんの自慢のバラ園の垣根の一部!
凄まじく怒られると覚悟したサニーでしたが、お母さんは意外なことを言います(この展開は、ぜひとも自分で読んでみてください☆)。
それからも、度重なる打ち上げ失敗、父の反対や町の人々からの嘲笑、道具や材料も調達困難……さまざまな苦難が続きますが、男子高校生たちはロケットづくりに没頭します。

「とにかくやってみよう。結果がどうでも、それをもとに修正していけばいいからね」と、クウェンティンが言った。ぼくにもクウェンティンの考え方がわかってきた。どこからでも、とにかくはじめてみなければわからないということだ。成功するにしろ失敗するにしろ、やってみて、そこからまた考える。

失敗し苦しみ悩みながらも頑張り続ける少年たちの姿に、しだいに協力者が現れてきて、いつしか彼らはロケットボーイズと呼ばれる町の人気者に。
でも炭鉱の町はだんだん不景気になって、大人たちの対立もしだいに激化していきます。少年たちのロケットはしだいに飛距離を伸ばしていきますが、その一方で危険視もされていきます。苦難の連続にハラハラさせられ、恩人の炭鉱事故死という悲しい出来事に打ちのめされる少年たちの姿から目が離せなくなります。本当に「自伝」なの? と思うほどの紆余曲折っぷり! すごくよく出来た青春小説みたい!
ロケットを飛ばすために彼らが、一つ一つ勉強しながら実験しながら積み上げていく経過は、私たち読者にとっても勉強に、そして励みにもなります。彼らを取り囲む大人たちが、たまに口にするアドバイスも心にじんと響きます。
ついにロケットは一マイルを越えて飛び、彼らは科学フェアに参加することにしました。ところが科学フェア直前、父親が何者かに銃撃され、化学の先生は病に倒れてしまいます。それでも彼らの研究は審査員に認められ、なんと全国大会に出ることに! ところが全国大会では、大事なロケットと、ノズルとノズルコーンが何者かに盗まれてしまいます……。
最後までハラハラさせられ、上下二冊に分かれるほど長い物語なのに、一気に読んでしまいました。素晴らしい感動の自伝です。とりわけ若い人たちに読んで欲しいと思います。だんぜんお勧めです☆
今後、何か困難にぶち当たることがあったら、私自身も、この物語とサニーの次の言葉を思い出して、自らを励ましていきたいと思います。
「ロケットボーイズ!」と、ぼくは言った。「前進あるのみ!」