『史上最強の人生戦略マニュアル』2015/4/28
フィリップ マグロー (著), Phillip C. McGraw (原著), 勝間和代 (翻訳)

「生き方」の戦略を教えてくれる本です。
「人生の責任は自分にある」「人生は管理するもの。癒すものではない」「許しには力がある」などの10の「人生の法則」をじっくり解説してくれます。400ページ越えの長い本ですが、「どう生きるべきか」を考えさせられる本でした。なかでも「第一章 問題がひとりでに解決することは、絶対にない」という章タイトルは、胸に刺さりました。
個人的には、この本の翻訳をした勝間和代さんによる「はじめに」に、とても感銘を受けました。勝間さんがこの本に出会ったのは、マッキンゼーで中間管理職(マネージャー)に昇進したばかりの頃で、彼女自身が、自分の人生の戦略に思い悩んでいた時だったそうです。この本の序文では、アメリカの有名女性司会者オプラ・ウィンフリーさんが、狂牛病の危険性を告発したとき、牧畜業者から中傷と個人攻撃、それに多額の賠償金を求めた訴訟を起こされ、彼女が「現実が間違っている」「自分が正しいことは自然と証明されるはず」と現実を否定し、殻に閉じこもってしまったエピソードが紹介されています。勝間さんは、そんなオプラさんに自分の状況を重ね、次のように語っていました。
「スケールはずっと小さいが、私の三〇代前半の状態もオプラとまったく同じ状況であった。いろいろと、仕事においても、家庭においても、自分の意にそぐわない、不都合なことがいろいろ起きていた。そういった問題に対して、自分が正しければ、問題は自然と解決するはずという誤った思い込みを持っていたことを今でも忘れない。しかし、そんな誤った思い込みをこの本は強烈に砕いてくれた。この本を読んだことで、私も現実に立ち向かうことができ、それから数年間かけて、自分の人生のコントロール権を取り戻すことができたのである。」
……私自身も、「自分が正しければ、問題は自然と解決するはずという誤った思い込みを持って」いるので、この言葉は衝撃的でした。自分が正しい場合でも、やはり「問題がひとりでに解決することは、絶対にない」と考えて、現実的・合理的な戦略のもとに戦っていかなければならないのですね。ちなみにオプラさんは、この本の著者のマグローさんに説得され、現実に力強く立ち向っていったそうです。
この本の中で、マグローさんは、「自分の人生は自分の力でつくりあげていく」ことが重要だということを、繰り返し語りかけてきます。たとえ「虐待」や「銀行強盗との遭遇」などの被害にあって心に深い傷を受けたとしても、そのまま悲しんでいても何にもならないと言うのです。
「誰かに傷つけられるより悪いことが一つある。それは、傷つけられたあとも、その痛みを引きずることだ」
怒りや恨みは、その感情を芽生えさせた加害者ではなく、ストレスによる体内化学物質のバランスを壊すことで、あなた自身を内側から壊していきます。だから「許す」ことは、相手のためではなく、自分自身を守ること(自分の人生をよりよく変えていく助け)になるのだそうです。
「人生に何が起きようと、その出来事をどう解釈するかは自分次第である」
「あなたがいかなる環境に置かれようと、それをどう受け止めるかはあなたが選ぶことだ」
……これらの言葉は心に厳しく、そして優しく響きました。
そして自分の人生をより良いものにするために、「第一二章 ガイドつき人生の旅」では、「あなただけの人生戦略を立てる」方法を、「第一三章 目標設定の七つのステップ」では目標設定のやり方を、「第一四章 自分の公式を見つけよう」では、「人生を変えるには「努力」と「意欲」が不可欠」であることを教えてくれます。
参考までに、「第一三章 目標設定の七つのステップ」を以下に紹介します。
ステップ1:具体的な出来事や行動のかたちで自分の目標を表現する
ステップ2:達成度を測れるようなかたちで目標を表現する
ステップ3:目標に期限を設けよう
ステップ4:コントロールできる目標を選ぶ
ステップ5:目標達成につながる戦略を立てる
ステップ6:段階的な目標を定める
ステップ7:目標達成までの進捗状況に責任を持とう

人生を考える上で、とても参考になる本でした。ぜひ読んでみてください☆