『紙で作るミニチュアフード ペーパークイリングのお菓子と料理70』2016/12/22
内藤貴子 (著)

ケーキなどのミニチュアフードを、樹脂や粘土ではなく、ペーパークイリングという技法を使って「紙」で作る方法を教えてくれる本です。
ペーパークイリングというのは、リボンのような細長い紙をクルクル巻いたパーツを組み合わせて、いろいろな作品を作る手芸のことを言います。
ペーパークラフトやミニチュアが好きなのに、実はあまりペーパークイリングに興味はありませんでした。というのも、細い紙をきっちり巻いて部品を作るペーパークイリングは、几帳面でないとキレイに出来ない気がしたし、始める前に特殊な部品&道具一式を揃えないといけないような気がしていたからです。
でも、この本の表紙を見て驚きました。これがペーパークイリングで作られているって、本当に? うーん、ミニチュア好きには、すごく興味津々……。
読んでみたら、すごく参考になる技法が満載☆ しかもペーパークイリングに必要な材料や道具は、100円ショップで売っているような文房具などでも構わないようです(本文の「クイリングの用具と材料」に詳しく掲載されています)。クイリングペーパーの代わりに、タント紙やラシャ紙などを自分で細く切って使ってもいいようです。……が、ちゃんと「巻きやすい方向に切る」とか「定規できれいにカットする」などの注意点があるので、紙はやっぱりクイリングペーパーを買った方が楽だとは思いますが……。(自分でカットする時の注意点も、本文の「覚えておきたいクイリング・テクニック」で教えてもらえます)。
またペーパークイリングの基本パーツの作り方も、写真付きで詳しく説明されているので、初心者の人でも作ることが出来ると思います。ただし、この本は「ミニチュアフード」の作り方を説明してくれる本なので、ペーパークイリングとしては一般的なモチーフの「花」などの作り方はほとんどありません。どちらかというと中~上級者向けなのではないかと思います。
紙をくるくる巻くだけで、こんな立体作品が出来てしまうんだなーとすごく感心させられました。正直に言って一部の作品は、樹脂や粘土で作った方が簡単じゃないかなーと思えるものもありましたが(汗)、技法を学ぶ上で、すごく参考になりました。エビフライの衣なんかは、ぜひ参考にしたいと思います(くるくる巻いた紙を細かく切ったものを表面につける)。

そして表紙の洋食ミニチュアよりも、和食のミニチュアが素晴らしいです☆ 特にお椀の質感なんか感動もの。和食のミニチュアは市販のものも少ないので、ミニチュアつくりが趣味の人にはすごく参考になるのではないでしょうか。
また他の素材の組み合わせ方も、すごく勉強になります。例えばクロワッサンの作り方では、ペーパークイリングで作ったクロワッサンに、4色のパステルで色を塗っています。
そして作品をアクセサリーとして楽しむために、「UVレジン」で表面加工する方法も詳しく載っています。UVレジンとは紫外線に反応して硬化する液状の樹脂で、これを作品の表面に何度か重ね塗りすると良いようです。内藤さんは塗るときに「100円ショップで買ったキャップ付きのリップブラシ」を使っているそうで、これだと使用後すぐにキャップをして保管しておけば、筆が固まることもなく、洗わずに何度も使うことが出来るのだとか。その他、UVレジンがはみ出してしまった時の対処法など、参考になるコツをたくさん教えてくれます。
ペーパークイリングの技法だけでなく、ペーパークラフト作りにも参考になりそうな技法をたくさん教えてもらえる本でした。ミニチュアや工作好きの方は、ぜひ読んでみてください。お勧めです☆