『仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?』2017/2/1
飯野 謙次 (著)

失敗やミスを回避し、仕事を効率化するためのコツを教えてくれる本です。
「ミスしない」は、仕事ができる人になる最短ルートなだけでなく、信頼される人としての「強み」にもなるのだそうです。ミスを回避して仕事の効率を上げる、というのは仕事上では不可欠のノウハウなので、この本に書いてあるコツは確かに役に立つものばかりでした……が、わりと一般的なコツだったようにも思います。他の本でも見たことがあるような……(汗)。それでも紹介されるコツが具体的で総合的な内容なので、一読の価値は十分あると思います。
個人的に参考になったと思うものを、以下にいくつか例示させていただきます。
・チェックリストは、日本製よりアメリカ製が使いやすい(アメリカ製チェックリストが「水槽Aの水面は赤い線より下にある。」「水槽Aの水面は青い線より上にある。」と具体的に記述してあるのに対して、日本製のは「水槽内の水量を確認する」などのように記述してあることが多い)
・「見る人を変える、見方を変える、見た目を変える」(一人が見誤りやすいポイントは次の人も見誤りやすいので、チェックリストをダブルチェックする時は、一人目は「下の項目からチェック」、二人目は「下の項目からチェック」するなど、見方を変えてみると良い)
・組み合わせるなら「生み出す仕事」と「単純作業の仕事」を一つずつ。それ以外のマルチタスキングは、今すぐやめること。

さて、仕事でおこる失敗は、「注意不足」「伝達不良」「計画不良」「学習不足」の四つに分類されるそうです。
このうち「注意不足」は、注意すべきタイミングやダブルチェックの質を上げること、「計画不良」は、計画・リソース配分をどう間違えたか、なぜ勘違いしたかを振り返ること、「学習不足」は、学習する習慣をつけること、などの対策が有効なようです。
そして「伝達不良」は、「個人個人の話をきちんと合わせていくこと」が基本の解決策です。組織にいる時には、「暗黙知(その組織内では当然の知識として共有されるもの)」の理解も大切ですが、「伝達不良」を避けるため、これをできるだけ「形式知(明示知)」にしていく必要があるでしょう。
また、何か指示された時も、分からなかったことや曖昧だと思ったことは、「相手の言葉を自分流に言い換えてみる」よう心がけると、勘違いによる無駄な作業や間違いを避けることが出来ます。日本では「あれ、やっといて」みたいな曖昧な表現で作業指示をされても、その内容を相手に再確認しないまま推察(忖度)して実行できるのが「賢い人間」のように思われているような気がしますが、曖昧に感じた時には、きちんと「明確化」するようにしましょう。もっとも本来は、指示する側が、「具体的かつ明確に指示する」べきだと思います。曖昧な指示をしておいて、間違った結果になった時にはミスの責任を実行側に押し付ける、という狡い態度が許される時代ではなくなっています。ミスや仕事の無駄をなくすよう、指示する側も、される側も、曖昧な部分をなくして伝達の明確化を図りましょう。
「仕事が速いのにミスしない人」になる一般的なコツをまとめて教えてくれる本でした。仕事初心者の新入社員の方たちに、ぜひ読んで欲しいと思います。