『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 』2016/10/21
リンダ グラットン (著), アンドリュー スコット (著), 池村 千秋 (翻訳)

誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか……これからの長寿社会では、働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わっていく……目前に迫りくる長寿社会を、楽しく生き抜いていくためのバイブルです。
さて、日本は急速に少子高齢社会へと変わっていますが、人口学者たちの予測によると、2007年に生まれた子供は107歳まで生きる確率がなんと50%もあるそうです(!)。……もしもこの人々が65歳で定年退職し、その後は年金収入だけで生きるとしたら……日本の財政は、彼らの生活は、その時、どうなってしまうのでしょうか? この本を読んで、なんだか背筋が寒くなっていまいました。2007年生まれの子供って……2017年の今年はすでに小学生なんですよね。そう考えると、これからの高齢化社会への対応を、今すくにでも真剣に考えなければならないことを実感させられました(汗)。
ただし、この本では長寿社会を悲観してはいません。人生はより長く、健康になるのです。そんな長寿社会にあわせて、私たちの働き方、考え方を見直すべきだと提言しているのです。
一昔前の私たちの生き方は、3ステージ(教育→仕事→引退)、65歳で退職した後、10年程度の年金生活を送った後、75歳ぐらいで亡くなるというのが一般的でしたが、2007年生まれの子供たちは、65歳で退職した後も、少なくとも35年は生きることになります。これを退職金と年金だけで賄うというのは、直感的に考えても困難だと思います(汗)。
また技術の急速な発展につれ、必要ではなくなる職業も増えてくるので、今後は、単純な3ステージ(教育→仕事→引退)の生き方は成り立たなくなり、もっと流動的な職業生活を送ることになるだろう、とこの本の著者たちは予測しています。長寿社会を楽しく生き抜くために、私たちは、より生産的で精力的で創造的に生きるための機会を見つけ出さなければならないのです。
私たちは、今後、マルチステージの人生を生きることになるだろうと、グラットンさんたちは予測しています。マルチステージとは、教育→仕事→教育→仕事→教育→仕事→引退のように、人生の中で何度も仕事や生活環境を大きく変えていく生き方を言います。そして、エクスプローラー(自分には何が向いているかを探索する)、インディペンデント・プロデューサー(小規模な企業家になる)、ポートフォリオ・ワーカー(異なる種類の活動を同時に行う)という新しいステージを経験する人が増えていくのだそうです。
このことは必然的に、働き方、学び方、結婚、子育て、男女の役割分担など、人生のすべてを変えていきます。企業の人事のやり方や、政府のあり方も大きく変わっていく(変わらなければならない)ようです。
長寿社会をどう生きるべきか……みんなが健康で幸福に生きることができるよう、仕事や生き方への考え方を、大きく変えなければならないことを痛感させられました。
あなたはどう考えるでしょうか? ぜひ読んでみてください。