『和書:雪の女王 アンデルセンのきらめくポップアップ絵本』2013/11/12
ハンス・クリスチャン・アンデルセン (著), エフゲニア・イエリヤツカヤ (イラスト), & 1 その他

『洋書:The Snow Queen: A Pop-Up Adaption of a Classic Fairytale(英語)』2014/2/28
Hans Christian Andersen (著), Yevgeniya Yeretskaya (イラスト)

アンデルセンの物語のなかでも、とくに冒険にあふれた魅力的な『雪の女王』をテーマにした美しいポップアップ絵本です。
表紙のちょっと怖い感じもするような印象的な水彩風のイラストで、全編が描かれています。最初のページから大きい仕掛けに圧倒されました。サブダさんやラインハートさんのしかけ本を思わせるような、ダイナミックで凝った仕掛けがどんどん出てきます。しかも雪がモチーフなので、ラメがきらめいて……美しいような怖いような世界が展開していきます。子供向け絵本には珍しい、かなり大人っぽいタッチの絵ですが、「雪の女王」の物語世界にはふさわしいと感じました。
一見開きごとに一話がおさめられていて、アンデルセンの冒険あふれる複雑なストーリーが、かなり丁寧にまとめられた内容になっています。この絵本で読み聞かせをすると、お子さんは、しかけの見事さに目を丸くして聞き入ってくれるのではないでしょうか。……というか仕掛け部分はかなり繊細なので、小さなお子さんに渡してしまうと、壊されてしまうような気がします(汗)。めくらなければならない小さいしかけ絵本や、引き出しにくい絵本も収納されているので、とにかく最初は、大人が一緒に読んであげた方がいいと思います。
アンデルセンの「雪の女王」は、一般的な冒険物語とは違って、さらわれるのは美少年(カイ)で、冒険の旅に出るのは少女(ゲルダ)です(笑)。悪魔の作った魔法の鏡のかけらによって氷のような心になってしまった少年カイが、雪の女王に魅せられて北のはての国へとさらわれて行き、仲良しだった少女ゲルダは、カイを助け出すため、たったひとりで旅に出ます。ゲルダは、雪の女王の城にたどりついて、魔法の鏡の力でこおってしまったカイの心を、とかすことができるでしょうか……。
この不思議な美しい物語の世界を、見事に表現した素晴らしいしかけ絵本だと思います。

・表紙:雪の女王のイラスト。ラメがきらきら光ります。
・1~2ページ目:ページを開くと、飛び散る悪魔の鏡が大きく飛び出します。悪魔の翼が動きます。
・3~4ページ目:ページ中央上では、カイとゲルダが窓辺で楽しそうに赤いバラと白いバラを見せ合います(つまみを引くと動きます)。左下に小さい物語しかけ絵本(3ページ):カイ少年の窓辺で雪の女王が舞い浮かびます。
・5~6ページ目:ページを開くと、雪の女王に連れ去られるカイ少年の乗った美しい橇が大きく飛び出します。
・7~8ページ目:ページ中央上に、悲しみにくれるゲルダが大きく立ち上がります。左下に物語しかけ絵本(3ページ)開くとバラの花が鮮やかに咲きます。右下には百合の花のめくりしかけ(下に物語)
・9~10ページ目:ページを開くと、城で話し合う王子とゲルダの場面が飛び出します。右脇のつまみを引くと物語絵本(3ページ)が出てきます(この絵本はなぜか引き出しにくく戻しにくいので、丁寧に扱った方がいいと思います)。
・11~12ページ目:左側に物語しかけ絵本(4ページ)。ゲルダを逃がしてくれる山賊の娘の場面が立ち上がります。右側も物語しかけ絵本(4ページ)。ゲルダを乗せて疾走するトナカイが飛び出します。
・13~14ページ目:ページを開くと、雪の女王の城で再会するゲルダとカイが大きく立ち上がります。右下に物語絵本(3ページ)