『一流の人をつくる 整える習慣』2015/6/12
小林 弘幸 (著)
自己啓発の本には、「能力開発をして実力をつけることで仕事が出来る人になる」方法を教えてくれるものが多いと思いますが、これは、「メンタル(自律神経など)をうまくコントロールする(整える)ことで、自分の持つ実力を出し切る」方法(習慣)を教えてくれる本です。
「片づける場所を決める」、「午前中の勝負の時間を無駄にしない」、「人の評価は口にしない」など全部で80の方法がありますが、意外に実行しやすい方法が多いので、自分に合う方法を見つけられるのではないかと思います。
例えば、「気分が乗らないとき、集中力が散漫になっているときに一番大事なのは「動くこと」」の項目では、小林さん自身、「私の場合、調子がイマイチで気分が乗ってこないときには、「片づけ」しかしていないと言っても過言ではありません」と言っていますが、これ、私もすでに実行していて、効果を実感している方法でした(笑)。嫌なことがあってイライラするような時には、体を動かして身の回りを片付けると、気分転換になるだけでなく、身の回りが目に見えて「整って」くるので、心も整ってくるような気がするのです。
この本には、類似の方法として他にも「誰かに怒られたら、迷わず「階段を上り下り」」などのコツがあります。メンタルの問題をメンタルで処理してはいけないそうで、こういうときこそ「体」の状態を整えることが一番なのだとか。これもぜひ試してみたいと思いました。
ただ、すべての項目が役に立つ、とは言い切れない感じもしました(汗)。例えば「温度差に敏感になる」、「通勤時に汗をかかない」などの方法は、確かに自律神経を「整える」のには役に立つと思いますが、自律神経は、整えてばかりいると弱くなってしまいそうな気がします。むしろ、たまには無理もして、鍛えないといけないのではないでしょうか(笑)。
それでも、「人間の集中力は約90分しか続かない。雨の日にはさらに設定時間を短くする」、「次の行動をスムーズかつ的確に引き出したいなら、次に何をやるのかを一個だけ決めておくといい」、「「こうする」と一度決めたら迷わない」など、参考になる方法がたくさんあったので、それらを少しずつ実行していきたいと考えています。
イライラすることが多くて仕事がなかなか進まないと悩んでいる方は、ぜひ一度、読んでみて下さい。