『新版レスキュー・ハンドブック Diary』 2012/6/25
藤原 尚雄 (著), 羽根田 治 (その他)
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野山・水辺ですぐ役立つファーストエイド&レスキューの最新テクニックがまとめられている本です☆
「野外に遊びにいくなら、救急箱と一緒に必携の一冊」という宣伝文句通りに、ハンディーな手帳サイズ(防水ビニールカバー付)で、ページの紙も破れにくい丈夫なものが使われています(新書より一回り大きい程度のサイズです)。
野外でなにかトラブルがあったとき、すぐに役立つ情報が満載なのはもちろんですが、ちょっと感心したのが、「序文」に「これだけは知っておきたい3つのキーワード」が掲載されていたこと。
その3つとは、
1)セルフレスキュー・ファースト(救助に向かう時は、まず自分の安全確保を第一に考える)
2)AKIS(常にシンプルな方法を考える)
3)LAST(初期対応の行動のステップは、Locate(状況の把握)→Access(安全に近づく)→Stabilization(状況の安定化)→Transport(搬送)
だそうですが、これは本当に忘れてはならないことだと思います。『レスキュー・ハンドブック』に最初から具体的なレスキュー方法が羅列されていると、とりわけ緊急時には、目当ての項目だけを探そうとするので、「レスキューの心構え」を忘れてしまいがちですが、このように本の冒頭に書いてあると、自然に目に入るので、とても素晴らしい構成だと思いました。
また、第一章の「ファーストエイド」の欄に、「ファーストエイドとは、ケガや病気になっている人を発見してケアを行うとき、その人が医療機関に引き渡されるまでの時間、その状態の悪化を防ぎつつ現状を維持する作業」と書いてあって、ああ、そうなのか!とちょっと意外に感じました。というのも、「ファーストエイド」は「治療の一環」だと勘違いしていたからです。でも、医療知識がない人間が勝手な判断で「治療」を行うと、状況を悪化させてしまう可能性があるので、むしろ「現状維持」の方が良いのだとか……確かに、そうですね。
例えば「刺し傷」のファーストエイドの写真では、腕に刺さった異物を「刺さった状態のまま」、異物の根元にガーゼを当てて圧迫して止血し、異物を避けながら包帯を巻いて病院に向かう、と説明してありましたが、この本を読まなかったら、「異物を抜いて」しまっただろうな……と思ってしまいました(汗)。この場合、異物はそれが止血栓となっているので、抜かない方が良いのだそうです。もっとも異物が「毒物」の場合は、抜いたほうが良い場合と、抜かない方が良い場合があって、けっこう判断が難しいようですが……(後半になると、「毒物」の対処法も書いてあります)。
なお、ファーストエイドの実践の順序は、
1)Danger(まず自分の安全確保を第一に考える)
2)Response(被害者の意識レベルを確認する)
3)Airway(被害者の意識レベルが極端に低い時は、気道を確保させる)
4)Circulation(被害者の心拍確認→循環の補助)
5)Bleeding(被害者の出血の有無の確認→止血)
6)Shock(被害者の流血や呼吸不全などのショック状態の確認→安静&体温維持)
だそうです。
その他、「キャンプ場周辺の危険な場所や、発生しがちなトラブル」や、「川と川辺」「海と海辺」「山」など状況別の安全管理策など、参考になる情報が多数掲載されています。
キャンプなどに出かける時には、応急手当用の救急箱にこの本を入れておくと、とても心強いと思います。一家に一冊常備して、家族みんなで読んでおくと、いざというとき役に立ちそうだと思います☆