『トリック・クリスマス・ファンタジー: マシュー・ラビリンスのだまし絵イリュージョン!』
マシュー ラビリンス (著), Matthew Labyrinth (原著), イヌイコウスケ
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目の錯覚を楽しむクリスマス絵本です。前回の『トリック・ホラー・ナイト』に続く第2弾。今回はクリスマスの町が舞台です。
今回の絵本も前回同様、すごくバラエティに富んだ錯視技法が駆使されています。
たとえば、猫画像を見つめた後に、何もない白い部分を見ると、何故か猫が見えるもの(残像効果)や、縞々が揺らいで見えるもの、斜め線で看板が傾いて見えるもの、二枚の絵を使った飛び出す3D画像、L字状に開いたページを斜めから見ると立体的に見える3D画像の他、「思い違い」を誘発する錯覚画像(上下分割絵をずらすと、なぜか人数が減ってしまうもの)など、前回の『トリック・ホラー・ナイト』に使われていた錯覚技法を再び楽しむことが出来ます。
ただし錯覚画というのは、見える人と見えない人がいるので、すべてのページの錯覚を楽しめるわけではありません。私の場合は、前回の『トリック・ホラー・ナイト』よりも錯覚の起こらない画像が多かったので、今回の絵本はちょっと「うーん……」という感じでした(汗)。
それでもここで紹介することにしたのは、今回の本の最終ページにクリスマス・プレゼントとして「見つめ続けるトナカイ」のペーパークラフトがあったからです。これは、プレゼントを運ぶソリをつけたトナカイが、それを見ている人が動いても、ずっとこっちを見つめてくる……という立体の錯覚を楽しむことが出来るものなのです。(ネタバレすると、本来、でっぱっているはずのトナカイの顔をへこませて作ると、目の錯覚で、こちらをずっと見つめてくる顔に見えるというもの)。
早速、作ってみました。……が、自分で作ると、すでに原理が分かっているので、片目を閉じても、なかなか顔がでっぱって見えません(泣)。そういう意味で、ちょっと「びみょー」なペーパークラフトでしたが、この錯覚の原理をよく理解できたので、まあ満足しました(汗)。
なお、このペーパークラフトを作る時には、ページを切る前に、山折り・谷折りのメモをとっておきましょう。山折り線も谷折り線も同じ点線なので、切り離してしまうと、どう折って良いのか迷ってしまうことになります。分からなくなってしまった方は、とにかく顔がへこむように折りましょう。(一番いいのは、このページを厚紙にカラーコピーして作ることだと思いますが……。)ちょっと不親切だと思わないでもありませんでしたが(汗)、よく考えると、これは「でこぼこ」の目の錯覚を楽しむペーパークラフトなので、あえて最も邪魔にならない同じ点線を利用したのだと思います。
ところで、このペーパークラフトのページには、余白の部分に、3つのプレゼントの箱の絵もあります。これを切り離して「同じ色のプレゼントは?」のページの答えを確認すると、目の錯覚を本当に実感できます。今回の絵本の中では、これが一番楽しめました。