『名所・旧跡の解剖図鑑』
スタジオワーク (著)
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日本全国にある、世界遺産・国宝を含む社寺、名城、茶室、伝統的な美しい街並みなどの75の名所・旧跡を詳細なイラストとともに解説してくれる本です☆
本来は、行楽地・景勝地の新しい見かたや楽しみかたを伝授してくれる本ですが、作画や小説を書くときの資料としても、役に立ちます。
というのも、伏見稲荷大社(京都)や国会議事堂(東京)などのハイライト部分について、細かい線画のイラストが描かれるとともに、部分の名称や文化・地理・歴史的背景などの解説もあるからです。名所の画像が写真ではなく、細かい線画のイラストで描かれているというのは、特に、作画の時の参考資料としてとても価値があります。写真だと細かい部分の詳細が意外と分からないものですが、線画イラストだと、細かい部分まできちんと分かりますから(ただ全部モノクロなので、色彩が分からないという面もありますが……)。
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ただし……各名所の解剖対象の部分は、本当にハイライト部分だけなので、あれ?これだけ?と、少し物足りなくも感じます。なにしろ各名所あたりの解説は、ほんの2ページぐらいなので……。
でも、それで良いのだと思います。この本には、75もの名所・旧跡が網羅されているので、日本の名所のハイライト部分だけをざっと眺めることが出来るからです。つまり日本を舞台とした作品の概要イメージを固める段階で、設定にどんな場所を使おうかなと考える時に、これをぱらぱら眺めると、神社や日本庭園、茶室など日本の名建築を実際に概観して、イメージを膨らませること出来るのです。なお、75の名所・旧跡には、城や神社などの和風建築だけでなく、アール・デコの老舗デパートや旧グラバー住宅(長崎)なども入っています。
各名所のハイライト部分が解剖図鑑化されているので、実際に訪れたことのある方が、ああ、あれってそういう意味があったんだと思い出して懐かしむことが出来るのはもちろん、訪れたことのない方も、へー、青森の恐山って、こんな感じなんだーと「行った気分」にも、ちょっとなれます。また、旅行前の事前調査に使うと、旅行がもっと有意義に楽しめるのではないでしょうか。
眺めるだけでも楽しくて、いろんな意味で、使える本だと思います☆