『チョコレート戦争』
大石 真 (著), 北田 卓史 (イラスト)
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面白くて、ちょっとハラハラさせられる楽しい児童書です。
地元の人々の自慢の洋菓子屋「金泉堂」。ここの洋菓子をいくつ食べたかが、子供たちの自慢の種になるほどです。
その「金泉堂」には、お店の前にチョコレートの城が飾られていました。学校帰りに、明と光一がショーウインドーごしにそれを見ていると、突然、目の前のガラスが割れてしまいました。よからぬ妄想(?)を抱いてチョコレートを見ていた二人は、思わず逃げ出してしまうのですが、お店の人に捕まって犯人にされてしまうのです。
身に覚えのない罪をきせられた二人は、学校の桜井先生を呼ばれた後で解放されるのですが、考えれば考えるほど腹がたってきます。
「戦うんだよ。あの、金泉堂のわからずや連中と。さいごまで、戦いぬくんだ」
光一は作戦を思いつきました……。
(※ここから先は、物語の核心にふれるネタバレを含みますので、結末を知りたくない方は読み飛ばしてください)
こうして子供たちと金泉堂の戦いが始まるのですが、この犯罪ドラマ的なお話には、悪い人はほとんど出てきません。犯罪的作戦を実行しようとする光一は、もともとは病気の妹のためにお菓子を買おうとして金泉堂に来ていたのだし、対する金泉堂の谷川氏も知恵と努力で業績をあげてきた企業家でした。
彼らの戦いっぷり、そしてガラスを割った真犯人の行動……魅力的な登場人物たちが繰り広げるチョコレート戦争、この本が書かれたのは実はかなり昔なのですが、そんなことが気にならないほど面白くて一気に読めてしまいます☆ 本を読むのが嫌いというお子さんも、この本なら楽しく読んでくれるかも?