『アニメーションの本―動く絵を描く基礎知識と作画の実際』
アニメ6人の会 (著)
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アニメーションの基本がよく分かる本です☆ 1978年に初版が発行されたロングセラー本ですが、今でもとても役に立ちます。
内容は、「1.アニメーションとは何か」、「2.アニメーションのできるまで」、「3.アニメートの基礎知識」、「4.作画の実際」、「5.動きの実例」、「6.アニメーターになろうとする君に」、「7.アニメーションの知識」の7つの章からなり、アニメーションの定義や種類、歴史から、アニメーションの作り方、知識まで、基本的なことを網羅的に、とても分かりやすく解説してくれます。
例えば、アニメーションは、「企画」「シナリオ」「演出」「作画」「仕上げ」「美術」「撮影」「編集」「アフレコ」「ダビング」「初号(完成フィルムの第一号を初号フィルムと言う)」の段階を経て製作されるという概要説明に続いて、「アニメートの基礎知識」の章があり、アニメの前提となる法則として、慣性の法則や物体の落下、中割り、遠近法などについて説明があります。
「慣性の法則」「遠心力」なんて言うと、物理の授業を思い出して眠くなる方もいるかと思いますが(汗)、たとえば電車が曲がる時には、遠心力が働いて車体が傾くはずなので、それをきちんと描かなければならない、というようなことが楽しいイラストで解説されていて、そう言えば、普段なにげなく見ているアニメーションも「作画がいい」と感じるものは、こういう物理法則をきちんと踏まえて表現しているものだったなと改めて気づかされました。
続く「中割り」も、動作の連続イラストが活用され、とにかく説明が凄く分かりやすいです☆
そして「作画の実際」の章では、《赤ずきん》を例に、キャラクター設計図、背景設定、絵コンテ、作画などが、イラストや実際の絵コンテを使って説明されています。
さらに「動きの実例」の章では、人間の歩きや走り、椅子から立ち上がる動作、馬、犬、猫の歩きと走り、ライオン、牛、象の歩行、鳥の飛行、水滴、火、煙などの運動が、コマ送りのイラストで描かれていて、一つ一つの絵を詳細に見ると、すごく単純な線画なのに、筋肉の動きなどがなめらかに表現されていて、とても参考になります。絵が本当にうまい人ってのは……見事な絵を簡単そうに描くものですね……(涙)。
巻末の情報には、すでに古くなってしまったものも含まれてはいますが(汗)、それを差し引いても、この本はアニメーションの基本原理をとても分かりやすく解説してくれているので、プロのアニメーターを目指す方はもちろん、アニメ好きの方にもとても参考になる本だと思います。お勧めです☆