『かんたん かわいい 喜ばれる 使える! ブロック折り紙』2020/9/1
金杉 登喜子 (著)

 折り紙で「ブロック」を作って重ねていくだけで、実用的な小物から季節に合わせた小物までを作ることができることを教えてくれる本です。簡単に作ることができる同じ形の「ブロック」を組み合わせるだけなので、まるで「レゴ」のような感覚で楽しく作ることが出来ます。
 本の内容としては、最初に「全部の作品の完成見本(写真)」があり、続いて「ブロック折り紙の基本(パーツの折り方/パーツの名称/パーツの組み方/記号の見方/基本の台/必要な道具)」、さらに「個別の作品の作り方(ペンスタンドや鉢カバー、ねこちぐらなど約30個)」と続きます。
「ブロック」は、小さな長方形の紙を折って三角形のパーツを作るだけ。二つ折りや斜め折りなど、指定通りにまっすぐ折り畳んでいくだけで、どんどん作れてしまいます。
 これを組み合わせて一つの作品にしていくのですが……必要なブロック数が、かなり半端ない数です。例えば表紙の左上、はさみが入っているペンスタンド(高さ約11センチ×直径約10センチ)に必要なブロック数は、3センチ×5センチの紙が、緑色332枚、黄緑色212枚、水色272枚、濃い青色22枚、黒色2枚です。だから、これを作るだけでも、相当な労力が必要になるのです。
でも、逆にそこが「いい」とも思います。なぜなら、各パーツは何も考えずに折れるので、勉強や仕事に行き詰った時に、気分転換に折るのにすごく向いているからです。というか、一度にあまりたくさんのブロックを折ると指が痛くなってしまうので、むしろ「隙間時間に折る」方が良いと思います。編み物とか、パッチワーク、ジグソーパズルなど、同じような作業を地道にこつこつするのが趣味な人に、最適だと思います。
 私自身は工作好きで折り紙も好きなのですが、気分転換にしか折らないので、鶴ぐらいしか折り方を覚えていませんが、このブロック折り紙なら、鶴よりずっと簡単な三角ブロックを無心に折るだけでいいので、本当に無心に折ることができます(1個あたり数秒で折れます)。しかも必要な個数がたまったら、大きな作品に組み上げることが出来るのです☆
 ということで早速やってみました。最初に、作りたい作品のブロック数分の紙をすべて切っておきます。すると後は、何も考えずに隙間時間にひたすら地道に折っていくだけ……最高の気分転換になりました。そして折るべき紙がなくなってしまったら、作品に組み上げていくのです。これもほぼ単純作業なので、作り方説明図を見ながら地道に一段ずつ組み立てていけます。(説明が分かりにくい部分があったので、多少の試行錯誤が必要でしたが、そんなに難しくはありません。)完成までかなりの時間がかかりましたが、それだけに達成感がありました。
 ブロック折り紙用の紙も販売されているそうですが、普通の折り紙や包装紙を使ってもいいそうです。ブロックを作るために長方形の紙を小さい三角形に折り込んでいくので、新聞に入っているチラシや読み終わった雑誌のページを使っても、面白い色合いの作品になると思います。
 自分一人で作るのもいいですが、とにかく多数のブロックが必要になるので、「集合作品」にも向いています。幼稚園や学校、病院や介護・福祉施設などで、レクリエーションやリハビリのために作るのも楽しいと思います。
 気分転換に簡単な手作業をしたい方は、ぜひ一度、作ってみてください☆
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