『タントおりがみ24枚つき かんたんたのしいはじめての切り紙』

 折って、切って、開くだけで素敵なシルエットが広がる簡単でかわいい切り紙の作り方を教えてくれる本。2011年に発行された『かんたんたのしいはじめての切り紙』に、掲載作品に合わせてセレクトした丈夫なタントおりがみ24枚をつけて再発売したものだそうです。花や動物、スイーツや連続模様など大人も子供も楽しめる実物大図案が215点掲載されています。
 表紙の作品でも分かるように、この本は「簡単」で「可愛く」て「小さめ」の作品が多く、初めて切り紙をするような初心者向けの図案がほとんどです。図案が簡単過ぎるので、切り紙上級者には、物足りないかもしれません。
 切り紙というと、「折りたたんだ紙を切ると、同じ図案がいっきに沢山切れて、簡単に豪華な作品を作ることが出来る」のが利点だと思っていたのですが、この本は「二つ折り」作品がとても多くて、もっと多重折りの作品があると良かったのに……とちょっと残念に感じました。でも、よく考えてみると、多重折りになるほど「切るのが大変」になるんですよね……だから、初心者向けの『はじめての切り紙』としては、「二つ折り」が多い方がいいのでしょう。
 本の構成としては、最初に「切り紙の基本(折る・写す・切る・開く)の説明」や、「用意するもの(道具や材料)の説明」があり、その後は、作品の出来上がり見本と図案集になっています。
 この本で教えてくれる切り紙には、多目的に使える花や動物の切り紙の他、季節のモチーフもたくさんあります。幼稚園や高齢者など、手指が少し不器用な人でも、それなりに切れる小さい作品がたくさんあるので、季節ごとに、壁を飾る集合作品をみんなで作るのに最適だと思います。
 さらに、モビールや王冠などの立体作品を作ることもできます。王冠なんかは、ゲームの優勝者を讃えるアイテムとしても使えそう。幼稚園や高齢者施設だけでなく、ホームパーティでも活躍してくれそうな切り紙の本だと思います。切り紙に興味のある初心者の方は、ぜひ一度眺めてみてください。
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