『立体折り紙アート』2015/7/22
三谷 純 (著)

 コンピュータグラフィックスにおける形状設計を専門とする三谷さんが、その美しい作品の数々と、設計のための理論を解説してくれる本です。内容(目次)は次の通りです。
作品一覧・展開図のダウンロード
序章  折り紙の基礎知識 本書で紹介する折り紙制作のヒント
chapter1  軸対称な立体折り紙
chapter2  軸対称な立体折り紙の拡張
chapter3  軸対称な立体折り紙の連結
chapter4  鏡映反転の活用
chapter5  鏡映反転の応用
chapter6  ボロノイ折り紙
chapter7  さまざまな折り紙デザイン
   *
 章ごとに、まず設計のための解説があり、その後に「作ってみよう」コーナーで、実際に設計された作品の展開図と作り方の説明があります。
 設計のための解説部分は、次のような感じです。
「(平らに折り畳まれた状態の)折線が交差する点に着目すると、次の2つの性質が必ず満たされることが知られています。
1)前川定理:「山折り」と「谷折り」の数の差は2
2)川崎定理:1つおきの内角の和は180度」
 設計のための解説がかなり詳しいので、「不思議な形の立体折り紙を設計したい」という方にとっては、すごく参考になると思いますが……工作好きの割に数学の図形問題が苦手だった私にとっては……かなり難しい解説に思えました(汗)。
 それでも、「作ってみよう」の部分に作品の展開図があるので、実際に作ってみることで、意味がだんだん分かってくるのかも……まあ、意味は分からなくても、作ってみるだけで楽しいものですね(汗)……作るのも結構大変な作品が多いですが……(汗、汗)。
 えーと、とにかく「作ってみよう」の作品群は、これが折り紙? と言いたくなるような、すごく不思議な作品が多いので、とても作りごたえがあり、誰かに見せて自慢したくなるものばかりです(笑)。表紙の作品を含む50作品が、写真つきで紹介されています。それぞれ展開図もあります。
 私にはちょっと難しかったですが、三谷さんは「不思議な立体折り紙」を、どうやって設計しているの? どうやって作るの? に興味がある方には、お勧めの本です☆
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