『脱! SNSのトラブル』2017/10/12
佐藤 佳弘 (著),‎ 初瀬 優 (イラスト)

SNSのトラブルの数々を紹介し、上手にSNSを使うためのノウハウを解説してくれる本です。
LINEやフェイスブックなどのSNSは強力な情報発信ツールですが、文字だけの投稿の微妙な表現が誤解を生んだり、「旅行に行く」と書いたことで留守中に空き巣に入られたり、何気なく投稿した写真で居場所がバレたり、仲間内だけでネタにするつもりの「笑える写真」が大問題になって炎上したり、さらには「こんな不適切な発言をするヤツは誰だ?」と犯人探しをされて、「デジタルリンチ」と呼ばれるバッシングを受けてしまうことになったり……思いがけないトラブルを生みやすいツールでもあります。
この本は、そんなSNSで起こりがちなトラブルを教えてくれるだけでなく、トラブルを起こさない心得や、ツールの設定方法なども教えてくれます。読んでみた印象では、ごく一般的なものが多かったので、SNSを活用されている方には「すでに知っている」内容が多いかもしれませんが、これらはSNSを使う上で本当に大切な心得ですので、SNS初心者の方にはぜひ読んで欲しいと思います。
絶対に忘れないで欲しいのは、フェイスブックや、ツイッター、LINEなどのSNSは、基本的に「拡散ツール」だと言うことです。しかも「うっかり・みんなに拡散」しやすいツールなのです。
だから初期設定での、「プライバシー」関連の設定には、特に気をつけてください。初期設定は、そのツールをよく知らないまま行うことが多いと思いますが、知らないまま「おまかせ的な設定」をしてしまうと、投稿したものの全部を「みんなに拡散」されてしまうかもしれません。例えば、LINEの場合は、利用登録時に、「友だち自動追加」などの設定には、すでにチェックが入っているそうです。これを自分で外さないと、スマホに入っているアドレス帳が、自動でネットに転送されてしまうのだとか。SNSの利用登録時には、設定される内容を、よく見るよう特に注意してください。
またSNSは、自分が被害者になるだけでなく、友人を被害者にしてしまう可能性があるツールでもあります。例えば、子供の運動会の写真、可愛く撮れたから、友人たちが見やすいようにインスタグラムに投稿しよう……と何気なく投稿してしまいがちですが、その写真には他のお子さんが写っていませんか? 他のお子さんは、写真をネットで公開して欲しくないかもしれません。子供の写真は犯罪を誘発させる可能性もあります。原則として、他人のお子さんの写真をネットに上げるのはやめましょう……などの知っておくべき情報が、この本には、まとめて書いてあります。
個人的に特に参考になったのは、「SNSに写真を投稿するときには、こう考えよう。「その写真を自宅の玄関先に貼り出せますか?」」という一文。SNS慣れしてくると、友人たちからの「ウケ」を狙って、「面白写真」を投稿したくなるかもしれませんが、SNSに投稿するということは、「写真を自分の玄関先に貼り出す」以上のことだということを忘れないでください。プライバシー設定には気をつけているから、友人以外は見ないはず、と思っていても、何故か見られてしまうことがあるようですし、匿名で投稿していても、「誰の投稿か」を調べるのは、意外に難しくないようです。
最後の「第6章 トラブルにあわない使い方」には、LINEなどのSNSの具体的な設定方法や、「パスワードの管理」、「位置情報サービスのオフ」など、使い方に関するガイドが書いてありますので、SNS初心者の方は、ぜひ読んでみてください。