『経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫) 』2002/9/1
佐藤 雅彦 (著), 竹中 平蔵 (著)

「経済とは何だ」というテーマについての対談集です。
経済に詳しくない人(佐藤さん)が、経済学者の竹中平蔵さんに教えてもらうという形式なのですが、経済学の本としては、画期的なほど分かりやすい素晴らしい本だと思います☆ 教える側の竹中さんの知識や能力が凄いのはもちろんですが、質問する側の理解力が高いと、こんなにも分かりやすい本が出来るんだ!と感心させられました。ところどころにある佐藤さんの経済ひとコマまんがも、可愛くて癒されます(しかも勉強にもなります)。
まず「お金って何?」という素朴な疑問から始まる「第1章 お金の正体」。ここでは、佐藤さんが小学生時代に流行った「牛乳瓶の蓋集め」から、貨幣の「価値と交換」の説明に入っていくのですが、これがすごく身近で分かりやすい☆
佐藤さんがなんとなく集め始めた「牛乳瓶の蓋」。それが流行り出して、みんなが「牛乳瓶の蓋」を貴重だと思い始めると、そこに価値が生まれて、消しゴムなどと交換も出来るようになります。ところがある日、一人の少年が大量の真新しい蓋をビニール袋に入れて持ってくると……。ちょっとトホホなこの話、面白いだけでなく、貨幣の役割とは何かを、分かりやすく教えてくれました。
こんな感じで、佐藤さんは「一般人がなんとなく感じていた経済の疑問」をストレートに竹中さんに聞いています。するとそれに対して、竹中さんが本質的なことを、すごく分かりやすくまとめて教えてくれるのです。全体の内容は以下の通りです。
第1章 お金の正体―貨幣と信用
第2章 経済のあやしい主役―株の話
第3章 払うのか取られるのか―税金の話
第4章 なにがアメリカをそうさせる―アメリカ経済
第5章 お金が国境をなくす―円・ドル・ユーロ
第6章 強いアジア、弱いアジア―アジア経済の裏表
第7章 いまを取るか、未来を取るか―投資と消費
第8章 お金儲けはクリエイティブな仕事―起業とビジネス
第9章 人間とは「労働力」なのか―労働と失業
終章 競争か共存か

経済学の本だから、きっといつか「××モデル」とか数式とか出てきて、煙に巻かれるんだろうなーと、びくびくしながら読んでいたのですが(汗)……なんと最後まで、そんなこともなく読み切ることが出来ました(笑)。
「経済」には詳しくなくても、生きていくのに困りはしないと思いますが(汗)、知っていた方が、世の中の仕組みや社会をよりよく理解していけるような気がします。「経済学」に苦手意識のある方は、ぜひ読んでみてください。お勧めです☆
(この本には単行本版と文庫本版がありますが、文庫本版には、「会議その後」が増補されています。)