『読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング』2008/12/5
奥野 宣之 (著)

「100円ノート整理術」をベースに、「探す」「買う」「読む」「活用する」をマネジメントして、本の内容を頭に落とす新しい読書術(「インストール・リーディング」)を教えてくれる本です。
その主眼は、まさに『読書は1冊のノートにまとめなさい』ということ。読んだ本で重要だと思った部分や感想をノートにまとめて書くと、記憶に残って活用しやすくなるという読書術です。
この「インストール・リーディング」は、次の手順で行うそうです。
1)「探す(探書リスト作成)」広告や記事から目当ての本をスクラップ
2)「買う(指名買い)」ネット検索活用で役立つ本のみを主体的効率的に買う
3)「読む(マーキング)」付箋をつかって自分にとって大切なことのみチェック
4)「記録する(読書ノート作成)」ねぎま式読書ノートで記録
5)「活用する(検索テキスト作成)」データベースからアウトプット

なかでも参考になったのは、「ねぎま式読書ノート」。ノートに「書いた日付」と「本のタイトル」「著者名」を書いた後、本の抜き書きと感想を「ねぎま式」で書いていきます。この時、「抜き書きには「●」、感想や補足説明などの自分の言葉には「☆」をそれぞれ付け、交互に書いていく。」のだそうです。……なるほど、こうすると確かに、自分が重要だと思った部分がきちんと頭に定着しやすそうだな、と感じました。しかも後でブログなどに書評を書く時にも、ネタとしてすぐに使えそう。
また「探す(探書リスト作成)」は、「諸刃の剣」になりそう、と少し懸念してしまいました。書店で本を眺めて思いつきで衝動買いすると、「積読だけの本」を増やしてしまうので、「探書リスト」を作って「目的意識を持つ」「主体的に本を選ぶ」と良いのだそうですが、こうすると、本選びを効率化する反面、だんだん視野が狭くなっていきそうな気がしたからです。
これに関しては、「雑誌を定期購読」することで、視野を広げているようです。「(雑誌の)定期購読は、いわば定期的に多角的な視点を呼び戻すための「仕組み」なのです」と言っています。その他、ネットや出版案内などでも情報を収集しているようです。
さらに「活用する」では、ブログで書評を書くなどの「アウトプット」を推奨しています。「アウトプットしないと体系的な知識にならない」、「講演したり文章を書いたりするから、より高度に「知る」ことが出来る」のだそうです。……この意見にはとても共感しました。というのも、私自身、このホームページの記事を書くことで、以前より本の読み方が上手くなったことを実感しているからです。
子どもの頃からすごく読書が好きなので、たくさん本を読んできたのですが、すべてが記憶に残っているかというと……全然残っていません(汗)。大人になってくると、多忙な中、読みたい本が沢山ありすぎて、一冊あたりにかける時間がどんどん少なくなり、いつしか「斜め読み」が癖になってしまいました。すると当然……読んだはずなのに、なぜか頭には何も残っていないような不思議な状況に(トホホ)。
ところがこの感想記事を書き始めてから、読み方が以前より「丁寧」になりました。読みながら「参考になる」と思ったところに付箋をつけ、パソコンにメモを残すようになり、さらに「アウトプット」として「感想記事」を書く、この作業で「本の知識をより体系的に活かす」ことが出来るようになってきたのです。もっとも私はメモを「ノート」ではなく「パソコンのファイル」に書いています。奥野さんは、「ノート」のどこに書いてあるかを検索可能なように、「パソコンを使った参照システム」を作っているようですが、メモ自体を「パソコンのファイル」に残しておけば、参照システムを作る必要もありません。
ということで、個人的にはこの本で教えてくれる「ノート」部分を「パソコンファイル」に変更して実行することをお勧めしますが、「ノート」の方が良いこともあるので、やりやすいと思う方を利用するといいでしょう。たとえば、1)「記事の書評記事」をスクラップ(糊付け)して保存する、2)文章を「手で書く」動作をすることで記憶に定着させる、などは「ノート」の方が優れているのではないでしょうか。
「本を読んだはずなのに、頭に残っていない」という問題を抱えている方は、ぜひ読んでみてください。
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この本には、より新しい『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』という本もありますので、購入しようと考えている方には、そちらをお勧めします。