『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』2016/10/6
ケリー・マクゴニガル (著), 泉 恵理子 (監修, 翻訳)
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「時間管理術」「目標設定の立て方」「雑談の効用」「謝り方」さらにはストレス対策まで、様々な課題や悩みを25のテーマに分けて、スタンフォード大学やハーバード大学など、世界有数の研究機関の調査結果に基づく科学的見地から「解決の糸口」を示してくれる本です。
25のテーマは、「成功を、どう引き寄せるか」「人間関係を、どう築くか」「やる気を、どう出すか」「マイナスの感情・状況に、どう対処するか」「ストレスを、どう力に変えるか」「リーダーシップを、どう育てるか」という6つのカテゴリーに分けられていて、それぞれに「時間管理のルール」「成功する服装・スタイルのルール」、「雑談のルール」「謝罪のルール」などの具体的な25のルールがあります。各ルールの末尾には、「まとめ」がつけられているので、後で見直す時にも便利な構成になっています。
……とは言っても25もテーマがあり、それぞれ複数のルールがあるので、『人生がうまくいくシンプルなルール』というタイトルで期待したほどシンプルではないように思いましたが……(汗)。それでもこれらのルールを一つ一つ実践していくと、確実に人生を良くすることが出来そうな、納得できるようなルールばかりでした。(ちょっと前向き過ぎ・善人過ぎという感じがしないでもありませんでしたが……汗)。
さて、スタンフォード大学の学生が成功する秘訣は、「失敗を厭わない姿勢」にあるそうです。そんな彼らも入学当初は、「アヒル症候群」を示す学生が多いとか。「アヒル症候群」とは、表向きは自信満々に見せながら、本当のところは必死に周りに追いつこうとしている状況のことで、この症候群は特にエリートに表れやすいそうです。(……あれれ? なんだか、思い当たるところが……(汗)。もちろんそれは学生や新入社員だった頃で、今では多数の失敗経験のおかげで、すっかりタフになり、「失敗を厭わない姿勢」も身についてきたんですけどね(苦笑)。)
そしてこの本の最初のルール「成長型マインドセット(拡張的知能観)」を持つ、という本当にシンプルなルールさえ持っていれば、他のルールを習得しやすいように感じました。成長型マインドセットというのは、「自分自身に挑戦することで、潜在能力を発揮できる」という考え方のことです。「難題に直面した時は、「成長する絶好のチャンス」と心得る」と考えることが出来れば、ストレスを活用することも出来るし、マイナスの感情からも抜け出やすくなるのではないかと思います。
この本では、人間関係(コミュニケーション)を含め、自らの人生をより良い方向に導くための「思考法」や「行動」を教えてもらえます。かなり多方面に渡っているので、総花的・概要的になっている感じもしますが、逆に言うと、この本一冊で、かなりの分野の問題に解決のヒントをもらえるような気もします。学生の方や新入社員の方に、特にお勧めします。また管理職や教育者の方にとっては、最終章の「リーダーシップを、どう育てるか」の中の「フィードバック(評価)のルール」が参考になると思います。ぜひ読んでみてください。