『やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~』
ハイディ・グラント・ハルバーソン (著), 児島 修 (翻訳)
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目標の達成のしかたを教えてくれる本です。
アメリカ心理学会で幅広く活動し、モチベーションと目標達成の分野の第一人者のハルバーソンさんが、目標達成の方法、努力する気持ちを維持しつづける方法について、心理学的実験や調査の研究成果をふまえて教えてくれます。
この本の序文で、著者は、目標達成にかかわる重要な概念を二つあげます。
一つ目は「目標を達成できるかどうかは、生まれつきの資質のみでは説明できない」。
そして、二つ目は「目標を達成する能力は、誰でも高められる」。
目標を達成するための努力を続けるためには、自制心(セルフコントロール=意志の力)が必要ですが、この自制心は、筋肉を鍛えるのと同じように鍛えられるというのです。
また目標の設定の方も重要で、この本では、目標達成の原則と最適な目標の設定の仕方についても説明してくれます。
『やってのける~意志力を使わずに自分を動かす~』というタイトルを読むと、誰でも(努力なしに)簡単にできる魔法のような方法があるような気がしてしまいますが(汗)、もちろんそんな甘いことはありません。どちらかというと、「努力を続けるためには、続けやすい環境を作ることや、自分のタイプを知って努力を続けやすい目標を設定すること」を教えてくれている感じです。
またその方法も「画期的!」と目を見張るような内容ではなく、「ああ、そうか」とすぐ納得できる常識的な方法がほとんどです。
それでも、「自制心は血糖の量にも影響される」などの意外な情報もありますし、「目標を設定する時には『食事量を減らす』『勉強量を増やす』などの曖昧なものではなく、『平日の夜、四時間以上勉強する』などの明確な行動を設定する」、など全体的に説明が具体的で分かりやすいので、とても参考になります☆ (『食事量を減らす』だけでも、とても具体的な目標だと思うようでは、甘いということですね……(汗))。
また目標達成のためには、自分が、「証明型(成果重視)」と「習得型(技能向上重視)」のどちらに近いのかを見極め、さらに「獲得型(得られるものに注目)」か「防御型(失うものに注目)」なのかを分類したうえで、どのように対処するべきかを教えてくれるのですが、これは自分自身の目標達成の時に役立つだけでなく、部下や周囲の人にアドバイスをする時にも役に立ちそうです。
大事な目標を立てる時には、この本を読み直して、今の設定の仕方でいいのかどうかを再確認すると、より目標を達成しやすくなりそうな気がします☆