『片づけの解剖図鑑』2013/12/4
鈴木信弘 (著)
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「片づけやすさ」の観点で、住まいを見つめ直した本です。
『片づけの解剖図鑑』というタイトルなので、「靴下はまるめて引き出しにしまいましょう」のような「片づけの方法」を教えてくれる本なのかと思ったのですが、もっと根本的に、「片づけやすい住宅の構造」について考察した本でした。つまり、今現在、散らかった部屋を片付けたい!という方よりは、住宅の新築や改築を検討している方、引っ越しや部屋の模様替えを考えている方に、すごく参考になる本です。役に立つヒントが満載です☆
しかも、「日常生活で使用するちょっとしたモノは、不思議なことにリビングのテーブルを目指して集結してきます。テーブルの面倒見がいいから? いいえ、それは無精者のあなたのそばに、たまたまテーブルがいるからです」のような、「あー、そういうの、あるある」系の笑いも満載です。「片づけ」にストレスを感じている方でも、この本の、とぼけたイラストと語り口には、思わず「くすっ」と笑ってしまうはず(トホホ系の笑いですが……)。
そして「片づけやすい」家とは、普通に生活する上で必要なものが揃っている家、例えば、「調理する時の調理台は、シンクの両脇とレンジの両脇にある」とか、「洗濯物を取りこんだ時の一時的な置き場がある」などの配慮が、きちんと構造的に実現されている家のことを言うんだなあ……と、すごく納得しました。
細かいことだけど、ちょっとした生活の不便さが、「片づけに時間や手間がかかる→その辺に置いてしまう→散らかる→片づけにさらに時間や手間がかかる→・・」という悪循環を生むのですね(汗)。
この本を読むと、例えば「玄関」に必要な機能を考えつくした上で、「玄関」を設計すべきなのだということが本当によく分かります。家の新築を考えている方は、必見です。
また、すでに建ててしまったのに……今更こんなことを知っても……(泣)、という方でも、配置換えをしてみるなど、改善を試みるきっかけになると思います。散らかった部屋に悩んでいる方は、モノを片づけるだけでなく、自分の作業動線や作業環境(一時的に物を置いておくスペースなどを含む)を考えた上で、家具の配置換えをしてみた方がいいのかもしれません(すごく大変だけど、長期的には楽になるはず……汗)。
眺めて楽しく、読んでも楽しく、その上、生活にもすごく役に立つ素晴らしい本です。