『山岳ナビゲーション (OUTDOOR POCKET MANUAL)』2011/7/22
村越 真 (著), 小泉 成行 (著)
1605020051AP01N
山岳ナビゲーションの方法を分かりやすく教えてくれる本です。新書より少し大きめで、野外にも携帯しやすいと思います。
小さい本ですが、地図の種類や記号、コンパスの使い方、等高線などナビゲーションの基礎知識が総合的・網羅的にまとめられているので、初心者にも分かりやすかったです☆
特に、「コンパスを利用した整置(風景と地図の方法を一致させること)の仕方」、「現在地把握の基本(風景と地図をじっくり見比べる)」、「ルート維持の方法」などは、地図や写真を使って説明されているので、とてもためになりました。
その上で、実践ナビゲーションとして、「地図から危険を読んで、こんな道迷いがある、この場所が迷いそうと事前に想定して、対応を考えておく(リスク管理)」ということを、事例とともに説明してくれます。その中の「こんな場所が危ない3」では、「山の中には、ルートの目印に赤テープやペイントが着けられていることがあります。なかには林業作業用や特殊なルートのために着けられていることもあり、道迷いの誘因になっています」という記述があり、確かに、霧などで分かりにくくなった登山道で赤テープを見つけたら、「登山道を分かりやすくするための印」と勘違いしてしまうかも……と冷や汗が出ました。
実は、コンパスは真北を指しているものだと思っていたほどの「ど素人」で(汗)、この本で「コンパスを利用した整置の方法」を読んでも、うーん……実際に山道の中で地図を片手にちゃんとやれるだろうか?と不安に感じてしまいましたが、本の中の「整置はやってみないと理解しづらく、またやらないと忘れてしまいます」という記述を読んで、地図の読み方やコンパスの使い方に慣れるためには、やっぱり実際に何度もやってみることが大事なんだな、と感じました。(ちなみに、「コンパス(磁石)は、正確には北極の方向である真北ではなく、その場所の地磁気の向きを示します。日本では、真北からおおむね5~10度西にずれています」のだそうです。)
この本にも「まずは近所で、記号の特徴を把握しよう」と、自分の近所で山岳ナビゲーションの手法を確認することで、地図やコンパスに慣れる方法が書いてあります。確かに、まずは道に迷う心配のない場所で、道具の使い方をマスターしておかないといけませんよね……。
山道どころか街中でも道に迷いやすい方向音痴なので(汗)、今までは広い公園で「オリエンテーリング」の印を見ても、「うわ、絶対に無理」と思ってスルーしていましたが、この本を読んで、そのうち暇になったらやってみようかな、という気になりました(オリエンテーリングとは、フィールドに設定されたポイントの場所が地図に示されていて、地図とコンパスだけでポイントを回り、ゴールまでの所要時間を競う競技のことです)。
もっとも日本の森は、地形的に急峻で植生もヤブが多くて「直進」には向いていないそうで、コンパスは直進のために使うよりも現在地を絞り込むために使うことの方が多く、日本で山岳ナビゲーションを行う時には、地図の等高線をていねいに読み、地形的な特徴をつかむことの方が大切なようですが……。
登山の基礎知識の一つの山岳ナビゲーションを学ぶのに、とても参考になる本でした。登山初心者の方は、ぜひ読んでみてください☆